WRC2020/06/27

2022年からの新世代WRCへのチーム登録は8月に延期

(c)FIA/DPPI

 FIAは、マニュファクチャラーチームが新しいRally1カー規定による2022年の世界ラリー選手権への登録するための期限を8月まで延期したものの、ハイブリッドラリーカーによる変革方針を見直す考えはなく、予定どおりに新レギュレーションを導入する考えであることを強調した。

 マニュファクチャラーは当初、今年4月までに2022年からスタートする新しい選手権に参戦するかどうかを決定しなければならなかったが、技術的な詳細の決定が遅れたことにともない登録期限は6月に延期されており、新型コロナウイルスによるパンデミックでチームにはさらに猶予が与えられることになった。

 しかし、コロナウイルスによる世界経済への深刻な影響が懸念されている状況において、すでにF1をはじめとした多くの競技が技術規定の見直しに動いており、世界ラリー選手権についてもこうした前例のない状況の変化に柔軟に対応すべく、よりコストの安価な規定への見直しと新しいフォーマットに移行すべきだという声も聞かれはじめている。しかし、マトンは世界ラリー選手権の持続的な未来のためにも新しいハイブリッドによるRally1カーのスケジュールを断固として守り抜くとの考えを表明した。

「我々はこの計画とスケジュールにあくまでこだわるつもりだ。確かに、2022年に向けてのマニュファクチャラーのコミットメントに関しては、6月ではなく8月に最終決定をすることになる。しかし、(新型コロナウイルスによる)3カ月にわたった危機を乗り越えて、この決定が2ヶ月後に遅れたとしても、我々が予想していたものからそう遠く離れたものではない」とマトンは語った。

「どのマニュファクチャラーも2022年に向けて頑張っている。週に一度、技術規制に関するワーキンググループがあり、我々はメーカーが持っている疑問にすべて答えている。クルマの設計を始めると、そのときにいろいろ多くの疑問が出てくるものだからね。また、WRCプロモーターとマニュファクチャラーとのコミュニケーションを良好なレベルに保つために、週に1度のミーティングを設けている」