APRC2022/01/26

6月のモントレーがAPRCカレンダー追加へ

(c)Takeshi Sakuma

 6月に開催が予定されるラリー・モントレーが、2022年のFIAアジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)のアジア・カップ・ラウンドとして開催される見込みとなった。

 今季のAPRCは2月のラリー・オブ嬬恋で開幕する予定だったが、イベント主催者は昨年12月にCOVID-19の観戦状況やそれに伴うエントラントの入国制限が今後厳しくなるとの判断からAPRCアジア・カップの開催中止を決定していた。

 APRCの関係者は次のようにコメントしている。

「ご存知の通り、COVID-19の大流行により世界的に不透明な状況が続いている。APRCの今季カレンダーは現在のところ8戦で構成されているが、FIAの承認を待って中止となったラリー・オブ嬬恋の代替えとして6月のラリー・モントレーを新たにAPRCアジア・カップの一戦として開催する予定だ」

 これによってAPRCアジア・カップは、インドでの開幕のあと、日本での2連戦を行い、中国を加えた4戦で予選が行われる予定となる。また、APRCパシフィック・カップの予選はこれまでどおりに、ニュージーランドで2戦、オーストラリアで2戦の計4戦で行われる予定だ。

 APRCファイナルへの参加資格は、「APRCカップのうち最低1戦に出走」という条件になっている。

 また、APRCカップおよびAPRCファイナルに登録できる車両については、FIA公認車両に加えてより多くの国からのナショナル規定のASN車両のエントリーを歓迎する方向で2019年にAPRCレギュレーションが改訂されているが、ナショナルカテゴリーの性能レベルが、FIAリージョナル・ラリー選手権の性能基準を示すR5規定を超えないように、11月にオーストラリアで開催されるAPRCファイナルに出場する予定のASN車両は、新たにFIAが行ったパワーウェイト計算に基づいて重量調整が行われるという。

 FIAは、R5マシンのパワーウェイトレシオを1hpあたり4.4kg(重量:1230kg/最大出力280hp)と算出しているが、ASN車両は、FIAが定めるパワーレシオを満たすか、それ以上の重量であることが要求されることになり、各カテゴリーの最低重量は、ラリー終了後、ある国のカテゴリーの車両がR5マシンよりはるかにパワーレシオが優れていることが判明した場合、最低重量が見直される可能性があるという。

■2022年APRCカレンダー
2/4〜6 ラリー・オブ嬬恋(日本)A(中止)
3/25〜27 サウス・インド・ラリー・チェンナイ(インド)A
4/8〜10 ラリー・オタゴ(ニュージーランド)P
5/13〜15 インターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイ(ニュージーランド)P
6/10〜12 ラリー・モントレー(日本)A※
9/10〜11 ラリー北海道(日本)A
10/21〜23 アデレード・ヒルズ・ラリー(オーストラリア)P
10/21〜23 ラリー・ロンユー・チャイナ(中国)A
11/18〜20 コフスコースト・ラリー(オーストラリア)P/Final

A=アジア・カップ、P=パシフィック・カップ、Final=ファイナル
※FIAの承認待ち