APRC2022/11/17

APRCファイナルの6人の挑戦者が発表

(c)Hyundai NZ

 11月25日から27日にかけてオーストラリア東部のコフスハーバーで開催されるFIAアジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)のファイナルラウンドには、優勝をかけて6チームがエントリーしている。

 2019年のチャイナ・ラリー・ロンユーで台湾出身のドライバーのスバル・ラリーチーム・チャイナのリン・デュエイとコドライバーのル・ケペン(スバルXV)がタイトルに輝いて以来、初めて誕生するチャンピオンは、南半球在住の選手となる。

 APRCチャンピオンを決めるファイナルラウンドの出場者は、APRCアジアカップおよびAPRCパシフィックカップに1戦出場し、その成績に応じて開催国のモータースポーツ統括団体(ASN)から推薦されることが条件となる。日本で開催されたAPRCラリー北海道で優勝し、APRCアジアカップのリーダーとしてシーズンを終えた全日本王者のヘイッキ・コヴァライネンと北川紗衣にも出場する資格はあったが、出場を辞退している。

 APRCファイナルへ出場する6人の挑戦者のうち、5人はいずれもオーストラリアを拠点としており、ニュージーランド出身のヘイデン・パッドンとジョン・ケナードが唯一の国際選手だ。

 パッドンが最後にこの地域の道路を走ったのは2018年で、ヒョンデi20 WRCでラリー・オーストラリアで総合2位を獲得しており、今回は、ニュージーランド・ラリー選手権で3度優勝したヒョンデi20 AP4を使用する予定だ。

「僕たちにはそこに良い思い出がたくさんある。過去2回ほどWRCで表彰台に上ったし、いつも楽しいと感じるラリーだ。今年はフォーマットが違うけれど、同じように楽しめると思う」とパッドンは語った。

「勝者がすべてを手にする最終戦なので、プレッシャーはあるが、クリーンで安定した走りをしなければならない。ベイツ兄弟は激しくプッシュするだろうし、彼らのホームラウンドでもある」

「また僕たちは一番手出走なので、天候の変化が激しいと予測される中で、コンディションに適応する必要がある。どのくらい泥だらけになるか、もしくはドライならば非常にダストが多いだろうし、それを見極めなければならない」

 トヨタGAZOOレーシング・オーストラリアからは2台のトヨタ・ヤリスAP4が出場し、ハリー・ベイツとジョン・マッカーシー、そして弟のルイス・ベイツとコドライバーのアンソニー・マクローリンが参戦する。また、3台目のトヨタ・ヤリスAP4は、リッチー・ダルトンとデール・モスカットがドライブする予定だ。

 また、ルーク・アニアとアラン・スティーブンセンがフォード・フィエスタR5で参戦、ダニエル・ゴンザレスとデイモン・ニコリのシュコダ・ファビアR5がエントリーしている。

 全14SSに備え、木曜日の午前中にシェイクダウンを行い、午後にレッキが行われる。ラリーは金曜日の午後5時30分からC.exインターナショナル・スタジアムでセレモニアルスタートする。土曜日の7時30分に最初のマシンがスタートし、WRCで使用されたことのある道路を中心に8つのステージが行われる。

 日曜日は北へ向かい、3つのステージをループする。クライマックスのモルトンIIパワーステージは9.07kmの林道で、ミスの許されないコースとなっている。

 帰着後、午後5時にC.exインターナショナル・スタジアムで表彰式が行われ、トップチームが2022年のチャンピオンに暫定的に決定する。