WRC2023/09/26

GRヤリスRally2、1月のFIA公認に向けて作業順調

(c)Toyota

 トヨタGRヤリスRally2は、今月中にFIAにホモロゲーション申請のための初期書類がFIAに提出されたとラリーメディアの『Dirt Fish』が報じている。トヨタ初のカスタマー向けのマシンは、2024年1月1日のホモロゲーションが予定され、シーズン開幕戦のラリー・モンテカルロでのWRCデビューに向けた計画が順調に進んでいると見られている。

 1997年にトヨタがWRCに復帰以来、長く待ち望まれてきたカスタマー向けのラリーカーが間もなく登場する。GRヤリスRally2は2023年シーズンを通じてヨーロッパのあらゆる路面と全日本ラリー選手権の競技レベルでの戦いを通じて開発テストが行われてきた。

 トヨタのテクニカル・ディレクターを務めるトム・ファウラーは、2024年のシーズン開幕に向けてすべてが軌道に乗っていることを確認した。

「ホモロゲーションは順調に行けば2024年の初めから、つまり年の最初になるだろう」とファウラーは語った。

「すでにFIAとの対話は行っており、ホモロゲーション書類の草案なども作成して、何カ月も彼らと項目を確認してきたが、正式な書類手続きは今月中に開始され、年末の査察に向けた作業を行うことになる」

 ファウラーはGRヤリスRally2の方向性にはすでに手応えを感じている。

「性能面では、ドライバーたちは最近とても満足している」とファウラーは続けた。

「それがワールドラリーカーであれ、Rally2カーであれ、Rally1カーであれ、こうした開発では常に言えることだが、そこでは快適よりも長い期間、物事が本当に進歩していないように感じるものだが、いつも明確なターニングポイントがあるんだ」

「小さな一歩、小さな一歩を積み重ね、そして何かがカチッと決まり、すべてがまとまり始め・・・ドライバーが『実際のところ、このマシンはOKかもしれない』と言ったら、我々もこれでコンセプトとしては大丈夫だと分かるんだ」

 2週間前に行われたラリー北海道で、トヨタGRヤリスRally2のコンセプトカーを駆って全日本初優勝を飾ったヤリ-マティ・ラトバラ代表は、このマシンの開発の方向性がうまくいったことを確認できたと認めていた。

「GRヤリスRally2のドライブは快適で自信をもつことができ、しかも速い! このことはカスタマーにとってとても重要なことなんだ」とラトバラはコメントしていた。