WRC2021/01/20

Mスポーツ、モンテのためのすべての準備が完了

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 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、新型コロナウイルスのパンデミックが続くなか英仏の国境封鎖という壁に阻まれてフランスへの入国が危ぶまれながらも、どうにか世界ラリー選手権開幕戦ラリー・モンテカルロのスタート地点であるギャップに到着することに成功した。

 国境通過の問題などでテストができない恐れもあったが、先週末には南フランスで4日間のテストを敢行、チーム代表のリチャード・ミルナーは、シーズンでもっとも予測不可能なイベントであるラリー・モンテカルロでチャンスを掴む準備ができていると自信をみせた。

 Mスポーツ・フォードは表彰台の頂点に挑むために、シーズンへフル参戦することになっているガス・グリーンスミス、そしてテーム・スニネンが2台のフォード・フィエスタWRCで参戦し、アドリアン・フールモーがWRCのサポートカテゴリーであるWRC 2にフォード・フィエスタRally2を駆って成功を目指す。

 チームは昨年末は、モンテにむけたテストを行わなかったため、先週まで新しいピレリタイヤのテストを行うことができていなかったが、無事にフランスに入国したあと4日間に渡るテストを行い、雪や氷やドライといったモンテ特有のコンディションにおいて新しいピレリタイヤを試し、セットアップや新しいタイヤについて重要な知識を得ることに成功している。

 チーム代表のミルナーは次のように語った。

「ACIラリー・モンツァで楽しい時を過ごしてからそんなに時間が経っていないように感じるが、あれからいろいろなことがあり、今週のラリー・モンテカルロのスタートにむけて3台のマシンを準備できていることを嬉しく思うよ」とミルナーは語った。

「準備は誰にとっても簡単なことではなく、FIA、WRCプロモーター、ACMのサポートを受けながら、あらゆるチャレンジをしてきたからね。3台のフィエスタとともにここにこうしていることに、チームの誰もが満足しているはずだ」

「間違いなく、このイベントはカレンダーの中で最も予測不可能なイベントのひとつだ。結果を予測するのはコンディションと同じくらい難しいし、ドライバーが自分の能力を発揮するチャンスを得ることができるラリーだ」

「ガス(・グリーンスミス)とテーム(・スニネン)はそのための準備をしているし、トラブルなく走ればサプライズもあるだろう。ガスは過去にもここで(2019年WRC2プロ)優勝しているし、テームはアスファルトの上でのスピードに長けているので、モンテで証明するチャンスがあるはずだ」

「そしてWRC2カテゴリーでは、アドリアン(・フールモー)と一緒に優勝を狙っている。競争の激しいフィールドですが、優勝に向けてプッシュするために必要なものはすべて揃っているはずだ」