WRC2022/12/07

Mスポーツ・フォード、タナクとの契約を発表

(c)M-Sport

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、オイット・タナクとマルティン・ヤルヴェオヤがチームに加わり2023年のWRCに参戦することを発表した。2019年のワールドチャンピオンであるタナクは、豊富な知識と経験、専門知識を携えて6年ぶりにチームに復帰し、2023年のドライバーズおよびコドライバーズタイトル獲得という最終的な目標を目指してチームを牽引し、鼓舞していくことになる。

 Mスポーツは、タナクがWRCキャリアをスタートした古巣であり、2011年にフォード・フィエスタS2000でSWRC(現在のWRC2)でシーズン2位となったあと、その年のラリーGBでフォード・フィエスタRS WRCを駆ってWRCのトップカテゴリーにデビュー、そのわずか12カ月後の2012年のラリー・イタリア・サルディニアにおいてMスポーツでWRC初表彰台を達成することになった。

 タナクのキャリアはけっして順風満帆ではなく浮き沈みの激しいシーズンを経験している。2016年のラリー・ポーランドでは残り2ステージでパンクによって惜しくも初優勝を逃したが、翌年のラリー・イタリア・サルディニアで初優勝を達成したほか、ターマックのラリー・ドイッチュランドでの2勝目を飾り、ドライバーズ選手権2位になるとともにMスポーツのマニュファクチャラーズタイトル獲得に貢献することになった。

 タナクはその年をもってMスポーツを離れたあと、2019年に初のドライバーズタイトルを獲得、これまでにWRC優勝17回、表彰台42回を達成している。

「Mスポーツは僕をドライバーとして育ててくれた場所であり、世界ラリー選手権でトップレベルの選手になるための厳しいレッスンと経験をすべて教えてくれたチームだ」とタナクは語っている。

「しかし、世界チャンピオンになってから、僕はタイトルを守ることができていないし、防衛するまでは自分自身に納得できない。マルコム(・ウィルソン)とは何度も話し合ってきたし、来シーズンに向けて同じ志を共有していることは間違いない」

「大きなチャレンジになるだろうが、ドベンバイ・ホールの人たちのことはよく知っているし、彼らのすべてを出し切ろうという情熱があれば、チャンピオンに挑戦することができる。Mスポーツ・フォード・ワールドラリー・チームに戻ってくることができて幸せだ。来年も全力を尽くすよ!」