WRC2017/12/05

VWポロGTI R5が世界初公開

(c)VW

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 フォルクスワーゲン・モータースポーツは、12月4日、マヨルカ島のマヨルカ競馬場において新しいポロGTI R5を初めて公開した。

 第6世代の新しいポロをベースとしたポロGTI R5の最大の特徴は、これまでのポロR WRCが3ドアだったのに対して、5ドアをベースとしたことであり、ポロR WRCではブルーとシルバーを基調したカラーリングが採用されていたが、R5マシンは新しいポロGTIの精悍なフロントマスクをイメージしたレッドとグレーのラインにラッピングされて公開された。

「新しいポロGTI R5を一般に公開するのはすばらしい瞬間だった」とフォルクスワーゲン・モータースポーツのディレクター、スヴェン・スミーツは語った

「ロードバージョンのポロGTIとの密接な協力があったことは間違いない。ラリーにおけるポロは、GTIファミリーにおけるもう一台の素晴らしいアンバサダーである。私たちのチームとウォルフスブルクのフォルクスワーゲン・デザインの同僚たちは、これに大きな謝意を表します。ポロGTI R5は、これまでの数ヶ月にわたり、以前のWRカーの成功をカスタマーの手でも確かなものにするために、これから一連の厳しい開発テストで実証しなければならない」

 VWは先月末、ディエーター・デッピングとポントゥス・ティデマンドによってフランスのフォンジョンクーズでポロGTI R5の最初のテストセッションを無事に完了、テストは今月中に英国で予定されている。プロジェクトの責任者はテクニカルディレクターのフランソワ-クサヴィエ・ドゥメゾンが務め、セバスチャン・オジエのレースエンジニアだったヤン・デ・ヨンがプロジェクトマネージャーを担当している。

「ポロGTI R5は何の問題もなく最初のテストを終えた。テストドライバーからのフィードバックは非常にポジティブなものだった」とドゥメゾンは語った。

「世界選手権で王者に輝いたポロの開発を支えた経験豊富なチーム、エンジニア、そしてメカニックを結集したことは明らかに有益であり、これまでと同様に、ウォルフスブルクの技術部門とともに2015年以来顧客にR5車を提供してきたシュコダの仲間との密接な協力を活用している」

 ポロGTI R5は、1.6リッターの直噴ターボエンジンを横置きに搭載、最大馬力は272馬力、最大トルクは400Nmを発生する。5速シーケンシャルギヤボックスを搭載、重量はわずか1,320キロで、わずか4.1秒で0-100km/hに加速するという。

 ポロGTI R5の4ドアのスチール製シャシーはスペインのパンプローナ工場で生産され、FIA規制に準拠して、ロールケージやその他の安全コンポーネントで強化されており、2018年の夏に予定されるホモロゲーション、秋のラリーデビューが計画されている。