ERC2022/08/02

WRCスペイン、ERC最終戦も同時に開催へ

(c)RedBull Content Pool

 FIAヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)は、カレンダーが空欄となっていた今季の最終戦としてラリーRACCラリー・デ・エスパーニャが決まったことを発表した。

 ERCは昨年の12月に全8戦からなる2022年のカレンダーを発表したが、その時から最終戦はラリー・ハンガリーの確定待ちとして空欄となってきた。これは過去2年にわたってイベントの安全性の問題が解決されなかったため、FIAラリー安全対策委員会がハンガリーのERCカレンダー入りに待ったをかけたためだった。ERCはハンガリー主催者の改善を待っていたが、最終的に話し合いが進展しなかったため、WRCプロモーターはシーズンフィナーレの代替イベントを探し続けてきた。

 ERC最終戦は、10月20〜23日に行われる世界ラリー選手権第12戦のラリー・デ・エスパーニャにおいて同じ週末の木曜日から土曜日までのフォーマットでWRCの最初の14ステージで開催されることになる。

 ERCはWRCと同じ週末に併催される形となるが、ERCのレギュレーションの下、独立したイベントとして開催されることになる。したがって、両選手権のテレビやソーシャルメディアにおける中継映像の提供についても別イベントとして扱われる。

 ERCは木曜日の午後に予選を行い、土曜日の午後のエル・モンメルの2回目の走行が最終ステージのパワーステージとして行われる。

 ERCマネージャーのイアン・キャンベルは、ラリーRACCラリー・デ・エスパーニャを最終戦としてカレンダーに迎えることになったことを喜んでいる。

「今年のERC最終戦としてこのイベントを発表できることを大変うれしく思っています」とキャンベルは述べた。

「ERCは、若い才能の育成と知名度アップに力を入れている。多くのドライバーはWRCの高みを目指しており、最終戦のスペインは彼らの能力を発揮する絶好の機会になるだろう。

「イベント主催者のRACCは、このレベルのラリーを成功させるために何が必要かをよく理解しており、我々の参加を歓迎してくれた」

 今シーズンのERCは、エフレン・ヤレーナとコドライバーのサラ・フェルナンデスがタイトルに王手をかけており、母国ラウンドでヨーロッパタイトルを祝うことになりそうだ。

 RACCのジョセップ・マテウ会長は、世界の2大ラリー選手権が同時にスペインで開催されることを歓迎している。

「このラリーは、これまで以上に強いインパクトを与えるだろう。世界2大ラリー選手権が同じイベントで開催されることは、ファンにとって最高の喜びとなるだろう。10月にERCをサロウに迎え、伝説的なイベントになることをうれしく思っている」