RallyCross2021/02/12

WRCプロモーターが新たに世界RXの商業的権利者に

(c)WRC Promotor/wrc.com

 WRCプロモーターは、2021年シーズンに向けて世界ラリークロス選手権の新しい商業的権利者となることが正式に発表された。

 世界ラリークロス選手権は昨年末、選手権発足以来商業的権利者としてシリーズの運営をしてきたIMGが早期に契約を打ち切ることを決定したため、FIAは新しいシリーズプロモーターの入札を行っていた。

 いまのところ、FIAとWRCプロモーターは、2021年の世界ラリークロス選手権の開催に向けて協力すると説明されただけで、どれだけの期間にわたってシリーズの商業権とメディア権を託されるのかははっきりしておらず、複数年のプロモーター契約を締結することが期待されているとしか説明されていない。

 FIAのスポーツ担当事務局長ピーター・バイエルは、次のようにコメントしている。

「FIA世界ラリークロス選手権の画期的なEV化の未来に向けて、WRCプロモーターと提携できることを嬉しく思う」と語った。

「FIAとWRCプロモーターは、ラリークロスの利益と成長のためにどのように協力していくかという共通のビジョンに達した。それぞれのチームは長期的な合意に向けて作業を進めており、2021年のチャンピオンシップに向けて作業を開始し、ラリークロスがより明るく、より持続可能で環境に優しい未来に向かって前進することを楽しみにしている」

「WRCプロモーターとは、世界ラリー選手権のプロモーターとして数年にわたり協力してきたが、世界ラリークロス選手権のプロモーションにも同じエネルギーとダイナミズムをもたらしてくれると期待している」

 世界ラリー選手権の運営を行うWRCプロモーターは、ノースワンTVを傘下におくコンバース・スポーツ・イニシアティブ(CSI)が2011年に破綻したことから、レッドブル・メディアハウスとスポーツマン・メディアグループの合弁会社として同社が2012年に誕生、以降、WRCの運営を引き継いできた。

 WRCプロモーターは世界ラリークロス選手権への投資、特にラリークロスの将来的なEV化の推進についてもコミットしている。

「世界ラリークロス選手権は革新的で先駆的な未来を迎えようとしている」とWRCプロモーターのヨナ・シーベル代表は述べた。

「あらゆる分野で大きな成長の可能性があると考えており、WRCプロモーターは持続可能な技術とe-モビリティに焦点を当てたシリーズの最前線に立つことができることを光栄に思っている」

「ラリークロスは息を呑むようなスリルを提供してくれるが、私たちは新たな基盤を構築し、世界中の視聴者とパートナーに魅力的で進歩的なプラットフォームを提供していくつもりだ」

 世界ラリークロス選手権カテゴリーは2021年から新たに、これまでのスーパーカーのクラスがRX1選手権と呼ばれることになる。また、今季からFIA初のEVラリークロス選手権であるエントリーレベルのRX2e選手権がスタート、2022年からEVスーパーカーの世界ラリークロス選手権としてRX1e選手権が誕生する予定となっている。