トヨタ自動車社長が世界ラリー選手権のテレビ番組に出演したことを、世界中のメディアが驚きと歓迎をもって報じている。
J SPORTSで放映されたラリー・モンテカルロの生中継に豊田章男トヨタ自動車社長がゲスト解説として出演したことを伝えるニュースはソーシャルメディアなどを通じて瞬く間に世界を駆け巡った。
WRC公式サイトのwrc.comもいち早くこの出来事をトップ扱いで報道したほか、ドイツのメディアはこのニュースを受けて、さっそくトヨタ・モータースポーツGmbH(TMG)に対してWRC参戦に関する本社の決定があったのかどうかを確認している。
TMGのスポークスマンは取材に対して、本社の決定がいつあってもいいように、TMGのプログラム自体についてはゆっくりと未来に向かって進んでいることを認めている。
「(ラリー参戦の)決定があるとすれば早くても2016年、機が熟す可能性が高いのは2017年となるだろう。WRCはTMGにとって引き続き将来の課題であり、ヤリスのラリーカーのテストも遠からずスタートする。しかし、TMGは今はまだLMP1に集中しているため、ラリープログラムそのものはゆっくりとしたものだ」
同メディアによれば、ヤリスのプロトタイプマシンの最初のテストはターマックで行われ、TMGの契約ドライバーであるステファン・サラザンがシェイクダウンを行うことになるという。
また、イタリアのメディアによれば、モータースポーツイタリアがTMGとテストに関する契約を締結、2年にわたってヤリス・ラリーカーのプリペアと開発テストを担当することになったと報じている。いまのところ公式な発表はどこからもなく、モータースポーツイタリアのブルーノ・デ・ピアントは「ノーコメント」を通している。
イタリアの情報筋によれば、ヤリス・ラリーカーのシェイクダウンは早ければ今月末にもトヨタのサーキットで極秘のうちに行われ、本格的なターマックでのテストは2月に開始されるという。