やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

2017年10月アーカイブ

トヨタのTMSセンターはヤリスWRC!

駆け足で東京モーターショー(TMS)を見てきましたが、モータースポーツ系車両の出展の少ないこと! そんななかで、やっぱりトヨタだけは猛烈に元気です! トヨタのブースに来たら、ヤリスWRCがセンターに展示されていて、思わずおおーっと声を挙げてしまいました! 
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しかも、ヤリスWRCは完全なショーカーではなく、じっくり見るとあちこちにラリーを走った痕跡が残っていたりします。でも、なんだかピカピカに磨かれて壇上に飾られているなんて、なんかラリーカーらしくないなあ。できれば、ラリーを走ったあとの泥つき、エアロバキバキのままで展示してほしいものです! ラリーGBのマシンをそのまま週明けに空輸したら、絶ーっ対に人気でるはずですよ! なんてGRの市川さんに提案しましたが、「泥は検疫があって・・・」と渋い顔であっさりと却下されたのでありました。

ラリーカーはトヨタの他に、豊田自動織機に全日本ラリー車が展示されていただけでした。でも、いままでちっちゃくてエコなクルマしか展示していなかった三菱のブースにはe-エボリューション・コンセプトが。
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ランエボの後継車じゃないけど、以前の走りに熱かった三菱が帰ってきそうなワクワクさせる雰囲気が漂っています。

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これが次のスバルWRXかな。いいデザインになりそう。でも、また大きくなった感じも・・・。

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モータースポーツには関係ないけど、ダイハツのコンパーノが輝いてみえました! 東京モーターショーは27日から11月5日まで公開されます!

Mスポーツのマニュファクチャラー・チャンピオンがこの週末のラリーGBで達成されれば、彼らにとっては初の快挙、まさしく歴史に残る偉業となります。
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MスポーツがフォードのワークスチームとしてWRC参戦した1997年以来、これまで2回、彼らは2006年と2007年にマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得しています。しかし、このときと決定的に違うのは、彼らのチームである「Mスポーツ・ワールドラリーチーム」に「フォード」という文字が含まれていないことなのです。

もちろんフォード・フィエスタによるタイトルですから、ヒストリー的にはフォードの4度目のマニュファクチャラーチャンピオンになり、Mスポーツ・フォードとしての3度目の王座になるのでしょう。しかし、Mスポーツにフォードから大きな資金的な支援もない以上、まぎれもなく彼らはプライベーターなのであり、これはプライベーター初のマニュファクチャラー王座なのです(プライベーターがマニュファクチャラー選手権で王座と言う表現は変ですが)。

フォードは2012年末に世界選手権を戦うチームのタイトルスポンサーから撤退して以降、Mスポーツが昨年までどれほど厳しいシーズンを送ってきたことはみなさんもご存じでしょう。今年のモンテカルロでは5年ぶりにチームにとっての勝利を飾り、フォードのマシンがモンテカルロで優勝したのは実に10年ぶりのことなのです。

もし、Mスポーツが今週末にマニュファクチャラーズ王座を獲得したあと、フォードが「僕らが達成したんだ!」みたいなtweetをしても、みなさん、「いいね!」しちゃだめですよ! この栄光は、フォードじゃなくて、Mスポーツのものなのです。Mスポーツ・ワールドラリーチームの初の王座なのです!

Mスポーツは昨夜、イベントプレビューのプレスリリース(いつもより3日ほどリリースが遅れて心配させたのですが)を発表、その冒頭で「それは偏見だと言う者もあるだろうが、ホームの地で行われるラリーというのは実に特別なものだ」と述べています。なんだか、その一文だけで彼らがこの歴史的瞬間を前にどのような興奮した気持ちでいるのか伝わってくるような気がしました。

栄光の瞬間まで、あとたった4ポイントです!

スペインのチームオーダー事件簿。

スペインの最終日、オジエとタナクのバトルをヒヤヒヤしつつ見守ったのは私だけではないかもしれません。ヌーヴィルがリタイアして、MスポーツはWタイトルに王手を掛けた状況になったにもかかわらず、コンマ数秒のタイムで二人が競うのは、いくらなんでもマルコムも心臓に悪かったのでしょう、ついにチームオーダーが出されました。しかし、それはチームオーダーというにはあまりに人間的だったというか、タナクの気持ちにうまく寄り添った言葉と絶妙なタイミングでの指令でした。
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ポルトガルでオジエとタナクが優勝を争って以来、マルコムはその可能性に言及しつつ、とうとうここでチームオーダーを出したわけですが、それはそれで波風も立たず、後に語り継がれるような衝突が起きなかったことを惜しんだファンの方もいるかもしれませんね。

過去スペインでチームオーダーが事件になったことは数々あります。パニッツィとデルクールもそうでしたし、1995年のスペインでは、マクレーがサインツを優勝させるというスバル・プロドライブのチームオーダーをぶっちぎってあわやそのまま優勝しちゃいそうな悶着を起こしたことがありましたね。勝ちたい気持ちを抑えきれなかった、いかにもマクレーらしい、忘れられないチームオーダー事件でした。

そういえば、サインツのこのときの勝利以来、スペイン人の母国戦での勝者は誕生していません。2009年のスペインで、ソルドはもうすこしのところで勝利を達成しそうでしたが、シトロエンのチームオーダーでそのチャンスは失われることになりました。

ソルドは初日からラリーをリードして、たしかに勝利に近づいたけれど、土曜日の最終ステージでスローダウンし、セバスチャン・ローブにトップを譲っています。しかし、チームはあのときオーダーの存在を認めず、ソルドが自分の意志でペースを落としたとしていました。
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ローブもラリー後に語っています。「選手権では僕が優勝することがとても重要であるということが彼にはわかっていたので、自分自身の考えでバトルを止めたのだ」

ソルドは今日のニュースのなかで2009年のスペインについて「あの年に起きたことは今も忘れられない」と語っています。ある意味では彼の人生を変えてしまったとも言えるオーダーだけに、本当に悔しかったのでしょう。

ミケルセンのヒュンダイ加入や、ひょっとしたらオジエまでも! なんて噂が飛び交うなかで、ひょっとしたら今回が最後のチャンスかもしれない、なんて決意もあったのかもしれませんが、2位まで浮上してひょっとしたらと期待させたところでサスペンションとステアリングが壊れて立ち往生・・・。今回も彼の勝利をある意味阻んだのはミークのシトロエンだったし・・・なかなかシトエロンの呪いは解けないですが、来年こそ!

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