やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

2017年3月アーカイブ

ヘイデン、新コンビをスタート。

モータースポーツの季節になりましたね。レースウォッチャーには忙しい週末になりそうです。今週末には世界ラリークロス選手権、ヨーロッパ選手権も開幕を迎えます。もちろんどちらのラリーもフォローするつもりですが、個人的には一番注目したいのはラリー・サンレモのヘイデンかな。

ヘイデンは、セバスチャン・マーシャルとの新コンビをサンレモからスタートさせます。WRCでのこのコンビはドイツからスタートということのようですが、ジョン・ケナードもサンレモのテストに参加、ヘイデンも「二人のコドライバーがいるのでラッキーだ」とコメントしています。
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昨年57歳という歴代最年長のWRC勝利記録を達成したケナード。年齢が年齢だけにどうやって最前線を退くのかについては二人で長年、話し合ってきたといいます。3年前には一時的にヘイデンとケナードはニュージーランドの若手コドライバー、マルコム・リードのためにさまざまな機会をもうけていますが、こればかりは育つものではなく出会うものだという気がします。

ヘイデンは、ジョンについて「けっして引退でもお別れでもない」と語っているように、これからもチームやビジネスなどで二人の信頼関係は続くのでしょう。カーナンバー1をつけて、ターマック世界最強エリアで二人がどんなスタートを切るのか。カッレもいるし、GAZOO Racingジュニアの二人もいるし、サンレモはおもしろくなりそう!

このマシンでトヨタが好きになった。

マシン列伝が公開になりました。今週は、トヨタにとってのサファリ初優勝のマシンとなったグループBマシンのセリカ・ツインカムターボと1993年のラリー・オーストラリアで初めてトヨタがマニュファクチャラーチャンピオンを決めたときのカンクネンのST185を紹介しています。
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セリカ・ツインカムターボは、僕がラリー好きになったきっかけになった憧れの一台でもあります。「初出場のマシンはサファリに勝てない」というジンクスをうち破った歴史に残る勝利でしたが、なんとバルブが破損してもういくらも走れない状態だったというエピソードが紹介されています。

それより記者として取材することができたST185はもっと親しみのあるマシンです。この年の1000湖ラリーでミッコラがテストしたミスファイアリングシステムはスペインからチームに正式採用され、このオーストラリアではぶっちぎりの優勝を飾り、初の王座を獲得したマシンになりました。

お、そういえば、ヤリスWRCはエアをマニホールドに送るバイパスを止めたんですね。ミスファイアリングシステムはトヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)で生まれた技術です。ヤリスはテスト段階ではTTEの技術を継承するかのように、パイピングを備えていましたが、いまはもうご覧のようにパイピングがありません。
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エキマニ取り付け部分上部にエンジンブロックのなかをエアを送るバイパスのふくらみが見えますが、これはフォルクスワーゲン・ポロが導入した方式です。何度かテストした結果、もっとも燃焼が制御しやすい方式に落ち着いたということでしょう。見た目からもわかるようにシンプルで、トラブルが起きにくい構造ですね。TTE育ちのナンダンが率いるヒュンダイが、TTEで生まれたパイピング方式を継承しているところも興味深いところです。

今回は僕にとってのかなりツボな2台を紹介しました。今年のスウェーデンでラトバラの優勝でWRCに目覚めた人が、いつか僕と同じように「このマシンでトヨタが好きになった」と原稿を書くことになるかもしれないですね。

みなさんの好きなトヨタのマシンがあったら、ぜひ聞かせてください!

サファリ無線への道。

本日はレオーネの無線のお話を、長い前置きからはじめたいと思います。

かつてのサファリ・ラリーのことを思い出すと、どうしても遠い目になっちゃうのですが、超ハイスピードのセクション、ガレ場やマッドホールやでこぼこ道を5000km近くも走っていたのですからクルマが壊れないほうが不思議なわけで、いかにリタイアさせないようにクルマを直してゴールさせるかが勝負だった時代でした。

ワークスチームはどんなところでもすぐに飛んでいけるようにヘリを飛ばし、エアメカニックが工具と応急パーツをもってヘリから飛び降りて修理するなんて荒技をしていた時代です。

もちろんなにか起きたときのためにすぐにサポートできるよう、ラリーカー、チーム、サービス部隊との間の通信手段を確保することは不可欠でした。そして広大なサバンナで無線を中継するために、わざわざセスナを飛ばしたのです。つまり無線が付いてないサファリ・マシンなんてありえないのであります。
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こちら1986年サファリ・ラリーで走ったポッサム・ボーンのレオーネ。ルーフには高く伸びたアンテナが見えます。

せっかくなのでなんとか1986年のサファリ・ラリーで使用されたものと同じ無線リグをレオーネにも車載したかったのですが、クルマの資料は見つかるのですが、無線機の写真などは見つからず・・・。

とりあえず、チームのスポンサーにケンウッドがついているので、1980年代前半に市販されていたケンウッドTM-211を手に入れてみました。
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しかし、こちらの送信出力は11wと小さく、おそらくケニアでは出力を上げるためにバリバリに改造がされたものが使用されていたのだろうか、なんて想像していたところ、偶然にも当時の貴重な資料を発見しました。
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それは『ラジオライフ』1986年10月号! 

「盗聴器の全貌をあばく」という物騒な巻頭特集に加え、なんと「サファリ・ラリーで業務無線が大活躍!」というスペシャルな記事が。まさしく1986年に行われたサファリ・ラリーについての高岡祥郎監督のインタビューが掲載されていたのです。
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しかも、無線の機種もケンウッドのTK-701Sだということが判明! ケンウッドの輸出モデルで出力50w、周波数は150-174MHzというパワフルな業務用スペックを誇り、ラリーカーが時速170km/hで移動しているときでも、高度3000フィートで飛ぶセスナのレピータを介せば、監督車のアルシオーネ号と300km以上離れていても無線で話すことができたそうです。300kmって言えば、東京から名古屋とか仙台ですよ!

アンテナは天井に穴を開けるのではなく、マグネット基盤をもつアンテン工業のAF-10をルーフに貼り付け、銀テープでケーブルごと貼り付けていたなんていう貴重な証言も! さらにはサバンナをハイスピードで移動するので、マイクはフックなどを使わずにマジックテープでバケットシートの脇にぺたりと固定していたなんてエピソードも紹介されています。さすが専門誌、すばらしい取材だっ!

さっそくこの無線機を手にいれようと思い、秋葉原に行ってみたのですが、もはやアキバでさえ中古無線機を扱っている店はほとんどないのだとか。ああ、かつての無線街もいまや昔なのでありました・・・。

そのなかでももっとも古くからがんばっている老舗の富士無線さんにTK-701Sの情報について聞いてみたところ、「この10年で、いやひょっとしたら20年で一度も見たことないですねえ・・・」とすげない返事。あとはアメリカしかないかな・・・というわけで世界的なオークションサイトのeBayで探す日々がはじまったのであります! 
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なかなかいいやつが見つからなくて、気が遠くなるくらい時間がかかりましたが、やっと本日、悲願のTK-701S がついに日本上陸です。さすがeBay! うれしいので箱もご紹介です。

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おおっ、これがっ! これが86年のサファリで大活躍した業務無線です! 手に入れるまでに丸1年! 涙がでそうっー!

濡れた路面で強かったロイクス。

トヨタ・マシン列伝の今週の2台が公開されました。そろそろカストロール時代のマシンが見たいというリクエストにお応えして、まずは1998年モンテカルロのサインツのカローラWRCの登場です。そして2台目は1997年イープルのロイクスのセリカGT-FOUR ST205です。
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こうしてずらりと並ぶと壮観ですね!

ロイクスは昨年11回目のイープル優勝を飾って、現役を引退しちゃいました。最後まで雨で濡れたイープルで敵なしでしたが、滑るターマックでは最初から速かったんですよ。

1997年モンテカルロのブルゼのステージでも、シャーベットのステージで派手な走りでもなかったのにトップタイムだったし、ほとんど無名だったのに(って、僕が知らなかっただけなのですが)ちょっとした衝撃的だったなあ。あのころは各国の選手権とWRCのマシンは同じ車両規定だったこともあったので、あまり名前が知られてなかったドライバーがある日突然、ぽっと世界選手権でニュースになるような走りをしちゃうことがあったんですよ。

この連載では、今回のサインツのカローラのようなトヨタの黄金期を支えたワークスドライバーとワークスマシンのストーリーだけではなく、ロイクスのようにトヨタとともに成長してきたドライバーたちにもスポットをあてていきたいと思っています。

いまは思いつくままにマシン一台ごとのストーリーを紹介していますが、そのうちにマシンを年代やドライバーごととかお好みに応じて表示するなんてことも考えています。100台を超える頃にはなんとか、ね。
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イラストレーターの古岡さんとの打ち合わせも今年に入って15回ほどになるでしょうか。まだまだ連載は始まったばかり。さらなるマシンが続々と生まれつつあります。画面にはちらりと次回作! これも当時のロゴを探すのが大変だったんですよ! お楽しみに!

新世代WRカーはなぜ速くなかった?

メキシコのパワーステージ中継をライブで観ていて、うぉっ、やっぱりさすがに2017年スペックのWRカーは速いな! って思った瞬間、インカー画像が乱れてミークがコースアウト、背筋を痙りそうになってしまいました!
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そんな人は僕だけじゃなかったはず。しかし、個人的にはラリーウィークを通じて、タイムチャートからはあまり新世代WRカーの速さを感じなかったのが正直なところでした。

優勝したミークの平均速度は87.9km/h。あのオフがなければ、もう少し速かったのでしょうけど、実は昨年のラトバラの優勝したときの平均90.2km/hには届いていないのです。

もちろん初日、朝のループがキャンセルとなったため、クリーンな路面となる2回目のループではタイムアップするわけですから、ラリー全体から見れば平均速度が落ちているのも当然のことに思えます。しかし、かならずしもそれが原因で2017年マシンが昨年よりも遅かったのではないようにも思えます。

それでは各ステージのタイムをチェックしてみましょう。初日にキャンセルとなったラリー最長のエル・チョコラテと次のラス・ミナースの1回目のループの最速タイムを比較すると、いずれも2017年仕様がベラボウに速かったわけではないことがわかります。カッコ内はスタートのポジションです。

●エル・チョコラテ最速
2016年:ラトバラ=平均83.8km/h(8番手)
2017年:ミーク=平均83.9km/h(10番手)

●ラス・ミナース最速
2016年:ラトバラ=平均83.8km/h(8番手)
2017年:ヌーヴィル=平均83.1km/h(7番手)

もちろん今年は1回目の走行は午後だったため日中の気温は27度に達し、グリップが上がったぶん、ほとんどのクルマがオーバーヒートでエンジンパワーも落ちているでしょう。

それでは二日目はどうだったでしょうか。今年は昨年と異なる名前のステージがほとんどでしたが、オープニングSSのメディア・ルナは昨年のイバリッヤとほぼ同一のコースとなり、それに続くラハス・デ・オーロもスタートがアップヒルになりますが8割以上はオテーツのステージをなぞります。さらにエル・ブリンコはまったく同じコースになるので、その1回目の最速タイムを比較してみましょう。同じくカッコ内はスタートのポジションです。

●メディア・ルナ(イバリッヤ)1
2016年:ラトバラ=平均103.0km/h(7番手)
2017年:ソルド=平均96.6km/h(10番手)

●ラハス・デ・オーロ(オテーツ)1
2016年:ラトバラ=平均86.2km/h(7番手)
2017年:ソルド=平均81.2km/h(10番手)

●エル・ブリンコ1
2016年:ラトバラ=平均107.0km/h(7番手)
2017年:ヌーヴィル/ミーク=平均111.0km/h(9/12番手)

参考までに午後のクリーンになった2回目のステージの比較を。昨年のイバリッヤは1回のみの走行でしたので、2つのステージのみを紹介してみますと。

●ラハス・デ・オーロ(オテーツ)2
2016年:ラトバラ=平均87.3km/h(7番手)
2017年:ミーク=平均81.6km/h(12番手)

●エル・ブリンコ2
2016年:ラトバラ=平均108.5km/h(7番手)
2017年:タナク=平均112.7km/h(7番手)

こうしてみると、やはり2017年スペックのWRカーが決定的に速かったわけではないことがわかります。

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新世代WRカーが380馬力にパワーアップしたとはいえ、海抜2000メートル超えの地点では20%のパワーダウンになるため実質は300馬力そこそこ。しかし、空気の薄さは昨年も今年も同じなので、新しいWRカーのエンジンだけが遅くなったわけではありません。それより空気が薄い高地では巨大なダウンフォースを生むはずのエアロがあまり多くのグリップを生まなかったと言えるのかもしれません。

あるいはタイヤにも原因があるかもしれません。エアロの強化と電子制御センターデフの登場によってタイヤはさらなるストレスに晒されることになるため、ミシュランは2017年スペックへとアップデートされたソフトコンパウンドが「昨年と同等の負荷を掛けても摩耗率を20%抑えた」と豪語していますが、やや硬くなり、結果として縦横方向のトラクションが落ちているのかもしれません。

そして、なにより決定的だったのは、2017年は各マシンともオーバーヒートでエンジンのパワーが抑えられたこと。しかし、シトロエンはオーバーヒートしていましたっけ? ミークは一度だけ変な感じがしてエンストしたと言っていますが、ローレン・フレゴシはC3の冷却系はまったく問題なかったと述べています。

ミークのタイムを奪ったものがあるとすれば? この金曜日の9秒のエンストと最終日の20秒のコースオフと彼一人だけ4日間全ステージにわたってスペアタイヤを常に2本積んでいたこと!

それでも優勝しちゃうんだから、シトロエンは開幕2戦で思われていたほどダメなマシンじゃなかったということなのでしょうけど、要するにこれらから分かってくることは、本当は速いはずの新世代WRカーが、実はグラベルではまだ本来のポテンシャルを80%くらいしか発揮できてなかった、てことじゃないかな?

どうなる、オジエのギヤボックス?

メキシコで問題となったオジエのギヤボックスに関しての新しいニュースはまだありません。FIAテクニカルデレゲードのジェローム・トゥケが調査のために現地ではなくヨーロッパに送ることを決めたという以上、時間をかけてねっちりと調べる必要があるということなのでしょう。
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ラリー後にクルマはパルクフェルメに保管され、その後、オフィシャルがパルクフェルメのゲートをオープンするまでエントラントはクルマに触ることもサービスに持ち帰ることも許されません。現地の夕方、18時半にパルクフェルメがオープンになったとき、ポディウムの3台のマシンとともにMスポーツの3台のフィエスタWRCがまだ最後の車検が済んでないとの理由で足止めされたときからおかしなムードは漂っていたようです。

オジエのギヤボックスの重量がホモロゲーション・ペーパーに記載された数値と異なるとの情報がありますが、問題がオジエのマシンだけのものなのか、タナクらのマシンにも共通するのかどうかまだ正確な発表がないだけにはっきりしていませんが、ラリー後の車検でほかのマシンも足止めをくっただけに、問題点が共通するかどうかについてはチェック済みのはずです。

新しいテクニカルレギュレーションの解釈の問題だけだったら良くて訓告、悪ければタイムペナルティ、さらに申請のミスならホモロゲーションの誤記訂正とペナルティなどの軽度な処分になるのでしょうけど、それが意図された違反なら失格の可能性もあるでしょう。

また、オジエはスタート前、スペインのテストでトランスミッションに問題があり、それが改善されればもっとフィーリングがよくなるだろうと語っていました。しかし、それにはディファレンシャルに関係する部品のホモロゲーションが必要になるとの説明でしたが、疑いはそのあたりに関係するのかも・・・。

そろそろギヤボックスもヨーロッパに届くころでは? 

ミーク武勇伝。

またまた武勇伝をつくったミーク、最終ステージでコースオフしてもうダメだと思わせておきながら幸運にもステージに戻ることができて優勝を飾りました。心臓が止まりそうなドラマとはこのことです! 
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ミークがコースオフした映像に頭を抱えてしまったシトロエンも、優勝が決まるや、ご覧の喜びようであります。
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それにしても残り750メートルで伝説をつくるなんて、ますます師匠のマクレーに似てきました!
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冷静なネーグルもゴール後にクルマのルーフにばったりと倒れ込んでしまいました。

2014年前にミークはエル・ブリンコがパワーステージだったときにクラッシュしているというニュースを書きましたが、よくみれば、今年のパワーステージのデラマデロはあの大きなジャンプをふくめて半分くらいはエル・ブリンコのステージなのですね。
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ともあれ、この勝利でミークもチャンピオンシップに復活です。おめでとう! ヌーヴィルも2回目のパワーステージウィンを獲得したし、シーズンがやっとおもしろくなってきました。一つだけ気になるのはFIAが調査を表明したオジエのギヤボックスの問題だけど・・・はたしてどうなる?

才能の前に道は拓ける!

それにしてもマシン列伝の原稿が終わらないのでありますが、とりあえずタナクがメキシコのレッキで災難に見舞われたというニュースも書いたし、そろそろ寝ようかと思っていたところに目が覚めるような大きなニュースが!
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なんとカッレ・ロヴァンペラがプジョーイタリアからイタリア選手権への参戦を正式発表です! 

ラトビア選手権なんてローカルチャンピオンでしょ? みたいな扱いを最初のころはされていたけど、昨年のベッテガメモリアルでは乗ったばかりのフィエスタのWRカーでエルフィン・エヴァンスと優勝争いをしちゃって以降、ようやくただならぬ16歳が登場したことが世界中に知れ渡ることになったわけですが、父ハリによれば、どうやらあの時のイタリアの熱狂的な観客の声援が、少年の心に火をつけたみたい!

これを未成年にそんなことをさせるのは危ないというのではなく、才能がある人間のためにドアを開けてあげる国は素晴らしいと思う。アンドレウッチの傍でぜひターマックの走り方を学んでほしい。

そう遠くない将来、彼がトヨタで日本人ドライバーとチームを組むなんてこともきっとあるでしょう。まったくカッレには驚されることばかりです! 

さてメキシコでは水曜日の夜(日本時間金曜日朝)にシェイクダウンが行われ、そのあとSS1が行われるメキシコシティへと移動になります。世界でもトップ10に入るくらい人口密集都市のど真ん中で行われるステージにどんな興奮に待っているか、楽しみであります!

ラトバラとトヨタの物語。

トヨタ・マシン列伝の連載2回目が公開されました。今回はヤリ-マティのスウェーデン優勝を記念して、彼がこれまでにドライブしたトヨタのマシンをとりあげてみました。

16歳のときに26戦して24勝したという伝説のハチロク! フィンランド選手権初優勝のカローラWRC、そして、もちろんトヨタに18年ぶり優勝をもたらしたスウェーデンのヤリスWRC など4台のマシンストーリーを公開しました!
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こうして原稿を書いてみると、いまさらながらラトバラとトヨタとは縁があったんだなーと思わずにはいられません。TOYOTA GAZOO Racingが先週公開したビデオでは、ラトバラのお父さんが1986年に1000湖ラリーに出場したときに、サービスメカニックとしてトミ・マキネンがチームのサポートに来ていたなんていうエピソードも紹介されていますが、人と人はこんなふうにつながっているものなんですねえ。

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この動画は期間限定で公開されているようです。スマホサイトでもリンクを貼ってありますので、マシン列伝とあわせてぜひチェックを!

さて、ラトバラは20歳前後にかなりのイベントをカローラWRCで走っていますが、おもしろいエピソードがたくさんあるので、またラリー・フィンランドの頃にラトバラ・トヨタ第2弾をお届けしようかと思ってます! そのころには、ひょっとしてヤリスの2勝目のマシンも紹介できるかも!

来週からは往年の名勝負を繰り広げてきたTTEのワークスマシンも登場します。お楽しみに!

アルピーヌA110が復活!

ルノー・アルピーヌは昨年、往年のラリーでA110をイメージしたコンセプトカー、アルピーヌ・ビジョンを公開し、2017年にこのスポーツカーの市販を約束していましたが、A110のネーミングも復活させるとは!
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詳細は3月7日のジュネーブモーターショーで発表されるとのこと。詳しいことはまったく明かされてないけれど、はっきりしているのはアルピーヌはこのマシンを「ライトウェイトスポーツだ」と明言していること! むかしのアルピーヌと並べたときに、アレレ? ってならないことを祈るばかり。

フィアット124アバルト・スパイダーがラリーに復活しただけに、アルピーヌA110もラリーに帰ってきたら面白くなりそう。

もっと色々なメーカーも、昔のブランドを復活させてラリーに出て欲しいですね。日本だとカローラ・レビンや240Z? それともバイオレット? GT-FOURもいいよね!

今年のうちには日本にも上陸すると噂されているけど、早く乗ってみたい! 

ラトバラの初トヨタ号。

連載がスタートした「トヨタ・マシン列伝」の資料集めと原稿書きでヘトヘトでブログも休みがちです。原稿書くだけじゃなくて、イラストを描いていただくためには一台ずつのディテールやロゴを調べ上げる作業が必要なのですが、これが実は超大変なのであります。

なにせ古いラリーカーになると写真など資料が限られているわけで、一晩かかってもたった一つのロゴさえ見つからないことはよくあるのです。

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こちらは今週末される公開される予定だったラトバラのAE86レビン。残念ながらこれはお蔵入りです。

彼が16歳の時にドライブした初トヨタそのものをコレクションしているというので、それをもとに描き進めてもらったのですが、なんと当時走ったホンモノは微妙にカラーリングが異なっていることが発覚! イチから書き直しになってしまいました。もちろん今週末にはきちんと彼が2001年に地元イベントで走った仕様をご紹介できると思いますのでお楽しみに。

とはいえ、実はもうラトバラの86レビンは数週間前に解決した話で、いまはもっとすごいヤツを描いて頂いております。いや、みなさんに早くお見せしたいなあ〜。こういう探偵のような真実にむかってネチネチと調査する作業は嫌じゃないのですが、果てしなく時間がかかりすぎるのが難点であります!

しかし、始めたからには徹底的にやるのがモットーなのであります。目標はトヨタのラリーカー完全網羅! 今日もまた野望に一歩近づけたはずであります!

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