やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

2016年10月アーカイブ

スーパードライなGB!

ラリーGBが木曜日の朝のシェイクダウンで始まりました。ルフェーブルも久々にレーシングスーツを着て登場。タイムは12番手だったけど、休養明けにしては十分な速さで復帰しています。そのことをまずは歓迎です!
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そしてどうやら、いつものGBと違って、かなり穏やかな天候となったこともいいんじゃないの! 
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バリバリのドライというほどドライじゃないけど、オイリーな泥の海が広がるいつものウェールズからみれば、多少の湿り気はあっても、これはもうほぼドライと言ってもいいほどのコンディションです。9月に開催された2012年以来の(ほぼ)ドライ?

雪が降りそうなくらいな寒さのなかで雨に打たれてラリーカーを待っていると、へこたれそうになるけど、イギリスのファンは文句も言わずに早朝から忍耐強く待っているんだよね。今週末は彼らにとってもうれしい青空の観戦になりそう。そんなことないのかな、泥だらけ大好き人間にとってはやっぱり物足りない週末になるのかも!
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そして、なんといってもタナクのシェイクダウンのファーステストタイムは、この週末のラリーが目が離せないくらいエキサイティングになることを予感させるものでした。 オーププニングSSはミヘリンのステージ金曜日の朝8時20分(日本時間16時20分)から始まります。そっか、ここのスタート地点は、ブリーンとジャッファがWRCアカデミーを獲得したときの感動的なゴール地点なんですね。

あれやこれや、ぐるぐる渦巻いているけど、とにかくスタートが待ち遠しい! 

生き残りをかけるマッズとエルフィン。

2週間早まったラリーGBがどんな天気のなかで行われるのか気になってたけど、やはり路面はドライというわけには行かなさそうね。ウェールズでは火曜日からレッキが始まってますが、マッズがさっそく霧の朝になったとレポートしてます。雨は降ってないけど、路面もウェットのようです。
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コルシカでWRC100戦目を迎え、すっかりベテランになったマッズ。とはいえ、いまも、さらに上をめざしてもっとも努力しているドライバーの一人だと思う。今季だってターマックの改善をめざしてドイツ選手権に出たり、テストなどの忙しい合間を縫ってWRCのほかにも5戦に出場していますもんね。

ドライビングスタイルの改善に努めてはいるけれど、なかなかトップ3に迫るスピードを見せられない今季になっていますが、これは彼の腕だけの問題ではないと思う。今季で現行WRカーがお役御免となるため、Mスポーツは新しいWRカーを準備できなかったし、シャシーナンバー50号のフィエスタもすでに20戦を走っているだけに、もろもろ歯がゆさもあるんだろうなあ。

そうそう、このクルマ不足の影響を受けたのは、彼だけではありません。今季はR5エボのキャンペーンでWRC2に降格となったエルフィン・エヴァンスも、なんとか母国戦だけはWRカーで出たいと懇願してきたわけですが、チームはクルマ不足を理由にGBにはフィエスタR5でエントリー、そのことに失望した彼は、WRカーに乗れなければ走る意味はないと語り、大事な母国戦への出場をキャンセルしました。
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マッズ同様、エヴァンスも来季どうなるのかますます見えなくなってきたわけですが、彼はどうにかレッキだけには参加、2017年の巻き返しを誓っています。

ところで今回のレッキに、彼は今季コンビを組んだクレイグ・パリーではなく、2015年までコドライバーを務めてきたダニエル・バリットと走っています。

バリットは今年から勝田貴元のコドライバーを務めており、これが噂されるエヴァンスのトヨタ加入と水面下で完全につながったことを意味するかどうかは定かではありません。すべては12月13日にヘルシンキで行われるトヨタの参戦プログラム発表会で明かされることになるはずです。

トヨタ圧勝!

これはトヨタ勝ったな! 速さ? いえいえ、速さの評価はモンテに譲るとして、とりあえずは古今東西史上もっともインパクトをもつ後ろ姿だと思いませんか? 
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ランチア・ラリー037エボの内臓が丸見えのリヤもよかったけど、まるでマクロスに登場するヴァルキリーのようなド迫力の排気口をもつヤリス! ボディの下から空気を吸い出して、それをバンパー内に埋め込まれた左右5枚ずつのウィングでダウンフォースを生もうって狙いなんでしょうか。

できれば開口部内にボディ下の空気を強制排気する巨大なファンを収めて、それをリヤデフの冷却用のファンだと主張してブラバムBT46以来となるファンカーを実現してほしいものです!

ま、ファンタジーはそれくらいにして、リヤの姿だけなら、トヨタに軍配が上がるかもしれないけど、全体的な迫力ならポロ2017も負けてないって感じですよね。
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流行の吊り下げ式のリヤウィングが特徴ですが、フロントフェンダー内にスポイラーと覚しき形状のスリットが見えますが、これでフロントのダウンフォースを高めようとしているかもしれません。

このアングルだとセーフティ向上のためのドアに厚みをもたせているのがよくわかります。それになんだかアウディ・スポーツ・クアトロに似てきました! 

さて、最後に先週末に最新テストカー#TEST8を公開したシトロエンC3。びっくりしました。VWが先陣を切ったカクカクに張り出したフェンダーを捨てて、C-エリーゼWTCCのようなオバフェンがなんとも新鮮です。
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リヤもいちばん大人しいスタイルのC3ですが、フィンランド・テストの動画を見るかぎりジャンプでもあまり地面を離れず、ビシッと路面に張り付いたようなダウンフォースを発生しており、前後のバランスもとれているよう感じられました。フロントのスラストスポイラーが効いているんかな。

もちろんこれらが最終スペックかどうかわかりませんが、あと数週間でFIAの査察になるだけにそろそろ各チームともすべて隠し球を公開する時期であるようにも思うけど・・・はたして?

いちだんとサファリ・マシン。

サファリ・レオーネでどうしても復刻したかった一枚のステッカーがありました。リヤフェンダーに貼られていた六角形のタイガーペイントのステッカー。
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70年代から80年代のサファリの協賛スポンサーで多くの参戦車両に貼られていました。なんとかレプリカしたかったのですが、すでに会社はなくなり、いくらインターネットで検索してもそのディテールがよくわからないまま、これまで資料探しに四苦八苦してきました。
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TwigaPaintsの「i」の点が、ただの点じゃなくて、水滴のようにも見えるし、雪だるまのようにも見えるんですが、なにせボケボケで・・・。
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こちらは1987年の日産に貼られていたオリジナルの形状のステッカー(スバルは周囲をカットしていたみたいですね)。しかし、いずれにしても形はやはり判然としません。

古いボケボケの写真しか参考にできる資料がなかったのですが、カットワークのスペシャルシップ、デカルコさんのスルドイ眼力のおかげで、なんとスプレー缶のペンキだと判明! イラストレーターの古岡さんの資料協力もあって、ほぼ完璧なステッカーが再現できました! 
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というわけで、さっそく完成したステッカーをデカルコの木下さんに貼っていただきました。

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できあがりです! おお、なんかいちだんとサファリ・マシンに近づきました!

ちなみに、隣のステッカー「ECTA (エクタ・モータース)」はシェカー・メッタさんがケニアに創設したスバル・ディーラー、いまのスバル・ケニアの前身です。いまも、奥さんのイボンヌさんが代表のはずです。

時代を抜き去った20歳のコーナリング。

ペター・ソルベルグが敗れ、エクストロームが今季の世界ラリークロス・チャンピオンに輝きました。エステリンクRX最終日の予選の速さをみるかぎり、けっしてペターが衰えたわけではないことがわかりましたが、世界選手権として誕生して以来3シーズンが経ち、新しい時代がそこに迫っていることを強く印象づけるシーンがありました。

ファイナルレースに初進出したルーキーのケヴィン・エリクソンがみせた、1コーナーのごぼう抜き!
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ペターとエクストロームという選手権を争うフロントローの2台が完璧なスタートを切ったにもかかわらず、
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後方2列目からスタートしたケヴィンがアウト側から襲い掛かります。
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首位のソルベルグさえ上回るコーナリングスピードで、
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まるで競艇で言うところの逆転技マクリのように
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真横になりながら鮮やかに1コーナーで首位に立ってみせたのですっ! (写真すべて:オルスベルグMSE)

オルスベルグMSEから今年、初めてトップカテゴリーにフル参戦した20歳。チームオーナーであるアンドレアス・エリクソンの息子ではあるけれど、親の七光りではなく、子どものころからきっちりと運転術を叩き込まれてきたモンスターです。
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タイトルを逃したペターも呆れて笑うしかなかったスーパーコーナリング。こんな活きのいいやつらが出てくるんだもの、そろそろペターにもワークスチームのサポートがほしいところです。

おそらくFIAが選ぶ、この一年のスペクタクルシーンに選ばれるんじゃないかとも思うくらいの衝撃の1コーナー、ラリーXのスマホ動画コーナーでも映像を公開中であります!

トヨタ、ハンニネンを選ぶ。

復活トヨタのファクトリードライバーとしてハンニネンの名前が発表されました。メインテストドライバーだった彼には、早い時期から当確との情報もありましたが、これまで厳しい時代を送ってきただけにどのような思いで彼が契約書にサインをしたのか、想像するだけで本当に胸が苦しくなります。
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ファクトリードライバーになることを夢見て、毎年多くの新しいドライバーが現れ、そして消えていきます。ワークスドライバーになることがどれほど困難であり、そこに選ばれることがどれほどの喜びであるかは、消えてゆくドライバーの数をみれば想像がつきます。

ハンニネンもそうですし、シトロエンのシートを得たブリーンにしても、ヒュンダイの重要なメンバーとして定着したパッドンにしてもすべてここまで順風満帆だったわけではありません。2011年から2012年にかけてSWRC(現在のWRC2)で鎬を削ってタイトルを争いながら、みんなワークスのシートがなかなか得られず、一度は消え、ある者は完全に消え、そして地獄から力強く再生を果たしたドライバーだけがここに辿り付いているのです。

ハンニネンも完全に終わったドライバーの一人でした。ヒュンダイのドライバー争いに敗れ、この非情な世界で彼のいる場所はなかったようにも思われた時期もありました。

ユホがどれほど必死にトヨタの開発に取り組んできたのか、この笑顔をみれば分かります。寝ても覚めてもいまはラリーのことだけしか考えられない男がここに一人帰ってきました。がんばれ、がんばってほしい。モンテカルロまであとわずか3カ月!

オジエ、チャンピオンおめでとう!

先週末のスペインでセバスチャン・オジエが2016年のワールドチャンピオンに輝くことになりました。
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それにしても強い。強いなあ、チャンピオンは! 誰もがオジエのシャンパンファイトを見て、そんなふうに呆れかえった週末になったのでは?

マディな金曜日もオジエは慎重なスタートだったし、路面が湿っていた土曜日の朝もそうだったし、ひょっとしたらダニは逃げ切れるかもなんて思ったんですけど、セーフティと綱引きしながらもここまで速いなんてねえ。

パワーステージでも昨年痛い目に遭った排水のためのイン側の路肩を踏まず(ひっかければ速く走れそうなんですけどね)、安全に、流れるような走りできれいなラインを描いて。まるで流しているかのように見えるのに、あれだけ踏んだラトバラと1.6秒しか違わないなんて! あんまり無理をしなくても速い。速く走らなくていいので無理をしなくて済む、そんなところに、オジエの余裕を見た気がしました。

厳しいスタート順で今年いじめられたオジエ。これだけの強さを見せられちゃうと、FIAも来年にむけてさらに新しいルールで縛りたくなったかも! それだけは勘弁を! 

スペインは、どしゃぶり。

スペインのレッキ一日目を終えたセバスチャン・オジエが、「初日のグラベルステージは昨年以上にワイドになったけれど、よりスリッパリーなものになりそうだ」とため息交じりに語っていたそうです。

一番手でスタートする彼にとっては、いかに後続に対してタイムをロスせずに初日を乗り切るかで勝負が決まるようなものですから、浮かぬ顔になるのも無理からぬところ。
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しかし、なんとスペインのレッキ二日目、ヘビーレインが路面に川をつくっています。写真はアブダビ・レーシング。

ドライバーたちがレッキを終えてサービスに帰るころには雨も上がったようですが、明日も降ったり止んだりの天気が続きそう。そして、金曜日は晴れの予報です。・・・微妙なところですが、初日のグラベルは少しは湿り気を帯びている? スペインのグラベルは乾くのがとても早いとも言われています。トップスタートのオジエをはたしてどんな路面が待ち受けているでしょうか。

木曜日の朝からシェイクダウンが行われ、昼すぎにはスタートセレモニーがサロウで行われ、クルーたちはSS1が行われるバルセロナへと100kmの移動となります。SS1バルセロナは深夜1時スタート。 そして本格的な競技は金曜日から。
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オジエには申し訳ないけど、晴れて青空のスペインを見たいものです!

俺たちが育てた。

来季のシトロエン・ドライバーに決まったルフェーブルが、火曜日から始まったラリー・デ・エスパーニャのレッキに元気な様子で参加しています。よかった!

ヌーヴィルのヒュンダイ残留の理由について、ベルギーメディアは金銭の勝利だと推測しています。しかし、彼は数週間前に選択肢からシトロエンを外したと明かしていますが、その真相は定かではありません。
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しかし、こうやってミーク、ブリーン、ルフェーブルという来季のシトロエン・ドライバーがずらり勢揃いすると、このパズルは実にしっくりと収まっているように見えます。

プジョーUKで足がかりをつかんだミーク、ラリーアカデミーでデビュー間もない208 T16でチームと苦楽をともにしたブリーン。「ワークスドライバーは僕の夢のすべて」だと語ったブリーンのコメントなんて、チームのみんなが聞いたら泣いちゃうよ。そしてシトロエンが時間を掛けてじっくり育て上げたルフェーブル。いずれも若いころからPSAグループの小さなマシンでガリガリに揉まれ、泣き笑いをしながらここまで必死に辿り着いたドライバーたち。つまりPSAグループの畑で育った自慢の野菜のようなものなのですよ。

シトロエンがヌーヴィルにどのような条件を出したのかわかりません。この布陣にヌーヴィルがいたら、「人を育てるPSA」というカラーは少し薄まってしまったように見えるかもしれません。やっぱり同じ釜のメシを食べた人と人の絆のほうをシトロエンも選んだのかも知れないなーと思うわけであります。

チームとともに育った人といつまでも大切につながる感じは、いまのGAZOO Racingにも共通するところがありますが、フランスも意外に浪花節なんですかねぇ。改めて上の写真を見返しても、やっぱりシトロエンは人が育つことが誇りだと考える自動車メーカーなんだという気がしました。

レオーネでレガシィに会いにゆく。

涼しくなってきたので久々にレオーネ号の登場です。風を切って軽快な走りを楽しみつつ、今日は荒川を渡って朝霞方面に出撃です。
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遠くから見ると、それなりにいい雰囲気ですが、近づくと、ああそれなりに歴戦の傷跡が痛々しいかぎりのレオーネ号。ボディの大修理を進めたいところですが、そうカンタンに出来るわけじゃないので、かなりあちこち傷みがでているカラーリングのリペアのご相談に今日はDECALCOの木下さんを訪ねたのであります。

いまから20年以上前にレプリカ・ブームが興ったときからのボディラッピングの第一人者だった木下さん。あのころ、レプリカイベントだけではなく競技にも出ていたロスマンズ・レガシィ号を覚えておられる方は多いと思います。

走って、バラせる、元ホンダのデザイナーはいつの間にか、ボディラッピングのスペシャリストとして独立、いまでは来年の2月まで仕事が埋まっちゃうほどこの世界で大成功しているのでありました。

さて、木下さんに何をお願いしたのかについては、また次の機会に譲るとして、この555カラーのレガシィ、涙が出てくるくらい懐かしいと思いませんか?
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1993年ニュージーランドで優勝を飾ったコリン・マクレーのレガシィです。「おそらくSTI所有のホンモノよりさらにホンモノのカラーリング」と木下さん。細部まで忠実にメモリアル・カラーを再現したそうです。

ほら、やっぱりプロが見ると、イベントごとにステッカーの位置が違ってたりとか、完璧じゃないと気が済まない人っているじゃないですか。そういう凝り性の人がやっぱりその道のプロとして生き残るんだなーと実感させるひと言です。

ところでこのレガシィRS-RA、実は売りもの。ロスマンズ・レガシィとともに永らくガレージを占拠していたため、新しいことに挑戦するために手放すそうです。

走行距離軽く10万キロオーバーですが、それなりに中身も手塩にかけた我が子のようなレガシィ、しかもいまでは貴重なRS-RAが完璧なラッピングで、ズバリ99万円なのであります。ドキドキ!

詳しくはDECALCOさんのHPからお問い合わせを。こんな特殊なヤツ、やっぱりラリーXの読者の人に大切にしてもらいたいよね!

と、クルマの宣伝をしたかったわけじゃありません。さっそくデザインが上がってきましたので、プリントして事務所の壁に貼ってみました。
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おお、なかなかいい出来じゃないですか! 木下さん、これで作業進めてください!

TTEが育てた、と言っても過言ではない!

ヌーヴィルのヒュンダイ残留決定から一夜明けて、wrc.comにヌーヴィルに関する興味深いニュースがでていたので本日サイトでも紹介しました。
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ヌーヴィルが精神的に信頼できる新しいエンジニアを得たことは大きいと思います。そのエンジニアの名前は、ジェラール・ツィジック。そういえば彼もまたトヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)出身です。

僕が彼の名前を久しぶりに聞いたのは1年半ほど前のこと、ツィジックが新生トヨタのチーフエンジニアとして噂されたときのことでした。

いくつかのF1チームを渡り歩き、サインツなどの勝利をもたらしたVWのダカールにも関わり、エンジニアとして実績を積んできた彼の名前を聞き、因縁のようなものを感じたのは僕だけではなかったはずです。

彼とマキネンをつないだのは、マキネンがスバルにいた時代に関係のあった元TTEマネージャーのジョージ・ドナルドソンだろうか、なんて想像していたのですが、なにも新しい情報がないまま、結局のところ、マキネンはマイケル・ゾートス(すでに辞めてしまいましたが)を選び、ツィジックはナンダンのいるヒュンダイを選んだというわけです。

ツィジックとナンダンが同時期にTTEに在籍していたかどうか、わかりません。しかし、こうしてケルンの黄金期を知る二人がいまのヒュンダイを主導を握っていることはたしか。2017年マシンの開発におけるキーパーソンとも言われるツィジックがどんなクルマをつくるのか興味ありますが、なんだか腕利きのケルンコマンドがますますヒュンダイを強くしているみたいで、トヨタ応援団としては無性に腹立たしいっ!

残る理由。

シトロエンがヌーヴィルという名前が記されていない2017年のチーム体制を発表したその2時間後、ヒュンダイがヌーヴィルとの2年間の契約延長を発表しました。

WRCの舞台裏を知る関係者の多くが、コルシカではヌーヴィルとチームの関係が変わったことを不思議なものを見たかのようにレポートしていました。
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これまでチームマネージャーのアラン・ペナスとの埋めるに埋められない溝があったことは公然の秘密でした。誰もがヌーヴィルがチームを離脱するのは当然の流れだと受けとめていました。

はじまりは昨年の夏、ペナスがあまりに不振だったヌーヴィルを好調のヘイデンと比較して公然とマスコミの前で批難したことで、両者のいさかいが知られることになりました。よくわからない原因でスランプに陥るものだとはよく言いますが、完全に喪失した自信をやっとヌーヴィルは今年取りかえしたとはいえ、一度、壊れてしまったペナスとの信頼関係は戻すに戻せない状況にあると言われてきました。

「去る理由はない」とヌーヴィルはチーム残留の理由を真っ先に述べました。当初彼が希望していると噂された1年という短期契約ではなく2年の契約です。シトロエンがいくら速くても、そしてトヨタがどれほどの速さをもっていることがこの先わかっても、もはやヒュンダイから逃げるつもりはないという意味の2年でしょう。

ヒュンダイでチャンピオンを獲るのだというヌーヴィルの覚悟と強い決意をそこに見た気がします。

さらなる高みをめざす王者、追う若手たち。

オジエが、ツール・ド・コルスで優勝を飾り、4年連続のチャンピオンに大きく近づきました。もう誰も追いつけない、恐ろしい強さを見せつけ、もういっそここでタイトルに「OK!」だしてもいいんじゃないかと思えるくらいの強さをみせつけました。
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記者会見で、ほとんど初日で勝負を決めちゃったにもかかわらず、「金曜日はパーフェクトな一日じゃなかった」と語り、もはや選手権で誰と戦うのではなく、たった一人で高いレベルの戦いを続けていることを強く感じさせました。

とはいえ、オジエが速すぎて、スターティングルールも改正されちゃったら来年は退屈になっちゃうなーなんて悲観をする必要は無いと思います。

ミークのターマックにおける速さは来年、オジエの独走を許さないことを確信させるものでしたし、ほとんどハンドルの修正をする必要もなく、傲然と加速するDS3のトラクションにはうっとりのため息レベルです。昨年のコルシカあたりではすっかりチームから邪魔者あつかいされていたヌーヴィルもいい流れを掴んで完全復活、試行錯誤しながらも一歩一歩確実な速さを身につけつつあるパッドンも雨のなかの最終日の朝、スプリットではミークを上回る速さをみせましたからね。なんども失敗しながら進歩しようとする若者たち。本当にすばらしい気持ちにさせてくれたコルシカでした! ミークは遅れてきた青春だけどね!

ナンバー1がコルシカを席巻中!

まるで今年のモンテカルロのようにオジエとミークによる息詰まるバトルとなったコルシカですが、ミークがパンクで遅れ、すばらしい速さをみせたオジエが初日のトップに立っています。
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この速さはとくに同じマシンを駆るチームメイトの目に驚異と映っているようです。2年連続でフランスに勝って、ターマックでの自信を深めていたはずのヤリ-マティは「驚くしかない」と完全沈黙。ミケルセンも「一人だけ2017年のマシンを走らせているんじゃないか」と悲鳴を上げています。

オジエがこの勢いのまま選手権4連覇にむけてぶっちぎることは間違いないところですが、このままのポジションではこのコルシカではタイトルは決まりません。ここでポイントを整理してみたいと思います。

オジエは現在、ドライバーズ選手権で169ポイントを獲得、2位のミケルセンが59ポイント差、ヌーヴィルとパッドンが75ポイント差で続いています。もし、オジエがコルシカで優勝してパワーステージでトップとなった場合、彼は197ポイントまでポイントを伸ばすことになりますが、ライバルたちが王座争いに踏みとどまるためには少なくとも113ポイントを獲得する必要がでてきます。

コルシカ初日4位のミケルセンはこのポジションでフィニッシュすれば120ポイントですからタイトルの可能性をまだ残すことになります。しかし、ヌーヴィルは2位につけるとはいえ112ポイントですからパワーステージでのボーナスが必要となり、104ポイントのラトバラと102ポイントのパッドンはここでタイトルの可能性が消滅することになります。

難しい計算は苦手なのですが、ミケルセンがリタイアして、ヌーヴィルが順位を落としたとき、ひょっとしたらオジエはここでトミ・マキネンと同様に4年連続のワールドチャンピオンを決めるかもしれません。

コルシカは残り二日間、まだまだタフな戦いが続きます。オジエにしても気を抜くことができない戦いがまだまだ続きます! 土曜日は現地9時22分(日本時間16時22分)にスタートです!

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