イヌスケのそれでもラリーは続くのだっ!

お金の話。

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 以前から、幾度となく頂いている質問として、『WRCドライバーで給料をちゃんと貰っているのって誰?』があります。

 先に答えを言ってしまえば、シトロエンとフォードのワークスの4名(ローブ、ソルド、ヒルボネン、ラトバラ)は完全にチームからギャラを貰っています。もちろん、ローブとソルド、ヒルボネンとラトバラでは金額が違いますが......。

 シトロエン・ジュニアのセバスチャン・オジエ、ストバートのマシュー・ウィルソンも、自分では資金を持ち込んでいません。彼らに対して、チームからギャラが支払われているかは、定かではありませんが(^^;)。少なくともWRC参戦のために自腹は切っていません。

 来シーズンからシトロエン・ジュニアからWRCに参戦するキミ・ライコネンも、彼のパーソナルスポンサーであるレッドブルが、全てのお膳立てをしているので、資金持ち込みドライバーではないと。

 そうすると、来シーズンのWRCで、『チームから頼まれて乗っている(自分からお金を持ち込んでいない)』のは、以上の7名になります(JWRCやPWRCはまた事情が違うので......)。

 ならば、自分のチームで参戦したペター・ソルベルグやら、未だ来年のプログラムが決まらないジジ・ガリは、自分の預貯金を削って参戦しているかといえば、そうでもないんですよね。

 日本人の感覚として、『資金持ち込みドライバー』って、自分の貯金を切り崩して、ツメの先に火を灯しながらラリーを戦っている印象があるかもしれませんが、彼らはあくまでも『スポンサーを持ち込んで乗っている』のであって、必ずしも自分がお金を払っている訳ではない。

 WRC PLUSの最新号のお宅ご訪問企画で、ポルシェ911GT3を乗り回しているペターを見ていると、「なんだ余裕あるじゃん」って日本人は思ってしまいます......(^^;)。ま、WRC1戦を最新WRカーで戦うくらいの値段だから、ポルシェくらい許したれって、話ですが。

 以前ここでやったジジの『Help me』企画でも、『あんな豪邸建てられるんだったら......』って反応が届きましたしね(^^;)。この辺りの感覚は、ヨーロッパと日本ではまったく違うようです。だからこそ、『資金持ち込みドライバー』を僕らが正しく理解するのは、本当に難しいんでしょうな。

 写真は相変わらず、仲良しなペターとマーカス・グロンホルム@メモリアル・ベッテガです。


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