イヌスケのそれでもラリーは続くのだっ!

インターコンチではなくなったので。

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 なんともビックリなニュースが飛び込んできましたね。インターコンチネンタル・ラリーチャレンジ(IRC)とヨーロッパ選手権(ERC)が、2013年の統合を目指して話し合いを続けているそうな。

 2006年にユーロスポーツのコンテンツのひとつとして、既存のイベントにシリーズをかぶせる形でスタートしたIRC。リジョナル(地域)選手権や国内選手権として開催実績のあるイベントをベースとしたことから、乱暴に言えばテレビ中継の費用のみで選手権が成立しちゃったと。

 さらに、フォーマット化によってWRCを去らざるを得なくなったサファリ、モンテカルロ、サンレモといったイベントを引き入れたことで魅力的なカレンダーが出来上がったうえに、登場したばかりのS2000をメインカテゴリーに据えたことで、テレビカバレッジに魅力を感じた参戦マニュファクチャラーが続々と参戦。

 こうしてIRCは、"WRCとは違う"非常に魅力的な選手権となりました。2009年頃はスバルやスズキの撤退もあってWRCに閉塞感が高まっていたことから、「IRCこそラリーの理想!」なんて言われていたほどです。

 ところが、WRCがフォーマット化を取りやめて、イベントの個性重視に大きく舵を切った辺りから、IRCの雲行きが怪しくなってきました。しかも、WRCのメインカテゴリーがS2000(1.6Lターボ)となってしまったことで、マシンの上でも差別化を図るのが困難に......。

 正直、モンテがWRC復帰を決めたことで、IRCのステータスは相当落ちるだろうと思っていたので、今回のニュースにも「そうだよな......」というのが正直な感想です。

 WRCとは別の次元(FIA管轄ではない)に存在しているところに、IRCのキモがあった訳です。それが、WRCの下に属するリジョナル選手権のERCとなった場合、選手権としての魅力がさらに下がってしまうような......。まぁ、実際サファリも、アルゼンチンも、チャイナもない選手権が、"インターコンチネンタル"を名乗れないとは思いますが。

 果たして、今やひとりでIRCを背負っていると言っても過言ではないシュコダが残ってくれるのか。ERCに現状レベルの予算を割くとは思えないんですよねぇ。あ、もしかしてシュコダ(ついでにプロトンも)をWRCに呼び戻すための、FIAによる深い深い策略だったりする?


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