ラリー・スウェーデンの主催者は、土曜日の朝、オット・タナクが平均速度137.8km/hのハイスピードを記録したクノンのステージの2回目の走行をキャンセルすることを決定しました。
タナクの137.8km/h は、2014年にポーランドのヴィエルチュキでアンドレアス・ミケルセンによって記録された136.9km/hを1km近く上回り、2000年以降、ヨーロッパで行われた世界ラリー選手権での最速ステージ記録となりました。さぞや、2回目では記録もアップするかと思っていたのですが、FIAが「待った!」をかけたわけです。
FIAはこれまでも安全上に問題のあるステージをキャンセルしてきましたが、初めて「速度」を理由としてキャンセルした例となります。
ポーランドのヴィエルチュキのステージはその後、あまりにもスピードが出ることからいくつものストローベイルのシケインが設けられ、安全になったとはいえもはや記録が望めないステージになってしまいました。
それでは森のグランプリとも称されるラリー・フィンランドはどうなるのでしょうか。ミヒンパー、ピーラヤコスキ、そしてオウニンポウヤ。速さを競いながら、速すぎるゆえにそれらの伝説のステージにシケインが無数におかれたら・・・なんだか興ざめですが、380馬力となった新世代WRカーの登場によって、今後は速度を抑えるための監視がさらに強化されることは避けられないのかもしれません。
さて、古いイベントはステージタイムの記録がきちんと残っていないので、あくまでも参考までとして2000年以降の最速ステージ記録を紹介します。
■2000年以降の最速ステージ記録
1: 2000 Safari, Orien,142.9km/h, Auriol
2: 2001 Safari, Orien,138.7km/h, Sainz
3: 2000 Finland, Konttimaki,138.2km/h Gronholm
4: 2017 Sweden, Knon, 137.8km/h, Tanak (←NEW !!)
5: 2014 Poland, Wieliczki,136.9km/h, Mikkelsen
6: 2014 Finland, Myhinpaa,135.3km/h, Ogier
7: 2016 Finland, Pihlajakoski, 134.6km/h, Ogier
7: 2014 Finland, Myhinpaa,134.6km/h, Ogier
7: 2016 Finland, Myhinpaa,134.6km/h, Ogier
10: 2002 Safari, Seyabei,134.2km/h, Loeb
11: 2003 Finland, Kuuranpera, 133.7km/h, Martin
12: 2015 Finland, Pihlajakoski, 133.3km/h, Latvala
13: 2015 Finland, Paijala, 133.2km/h,Meeke
14: 2010 Finland, Myhinpaa,133.1km, Loeb
15: 2000 Finland, Muittari,133.0km/h, Gronholm
16: 2016 Finland, Paijala, 132.9 km/h, Meeke
17: 2016 Finland, Oittila, 132.5km/h, Neuville
17: 2016 Finland, Ouninpohja, 132.5km/h, Meeke
18: 2002 Finland, Keuruu,132.4km/h, Martin