先週のアルゼンチンでは、エヴァンスとヌーヴィルのエキサイティングな優勝争いとともに、数百メートルにわたって横転を繰り返したミークの激しいクラッシュが目に焼き付いて離れない人も多いと思います。
シトロエンがアルゼンチンでまさかのノーポイント、シーズン開幕前にはチャンピオンの最有力候補に挙げられていたにもかかわらず、これで早くもタイトル獲得が厳しい状況となってしまいました。
金曜日の横転に続き、ミークは土曜日も8回転のクラッシュ。ブリーンも次戦で新品のパーツをシーリングして使用するために、あえて最終サービスでリタイアさせるという戦略をとっています。
しかし、彼がそのままゴールすれば、マニュファクチャラー選手権での6ポイント獲得は可能だったわけですから、リタイアさせてノーポイントを選んだということは事実上の今季の選手権での敗北を認めたといってもいいのかもしれません。
マトンも、世界選手権での結果を目指すことなく、これからは勝利を狙う戦略に切り替えるとコメントしています。
「我々は目標を達成する能力、すなわちラリーに勝つ能力を持っている。しかし、我々はここではそのペースを良い結果に繋げることは出来なかった。我々はいつか我々の努力が最終的に成果を挙げる時が来ると信じているため、諦めずに懸命な作業を続けるが、今後は世界選手権での結果を目指すよりもむしろ、ラリーに勝つことを目指す」
マニュファクチャラー選手権は現在、Mスポーツが162ポイント、ヒュンダイが140ポイント、トヨタが99ポイント、シトロエンは71ポイント。C3が今季の最速マシンの一台であることは疑いない事実だと思いますが、世界ラリー選手権は最速だけでは勝てないことをこの数字が見事に言い当てています。