どうやら最終ステージで優勝決定戦を行うという方向にはドライバーのみなさんは反対のようです。オジエ、ミッコ、そしてヤリマティも苦々しく思っているようです。
順位決定戦が良いのか、悪いのか。ラリー・アルゼンチンはそれぞれが思い直してみる、いいケースだったかもしれません。
アルゼンチンのパワーステージが順位決定戦だったと仮定して、人生で最高の走りでラリーをリードしたラトバラがオジエに負けて2位になるわけですよ、トホホ。
順位決定戦があるならば、白熱していたラリーの展開もだいぶ様変わりするでしょう。2日目からはポジションを上げる努力をしなくても、3位に抜かれないようにゆっくり走って、順位決定戦で一発逆転を狙えばいいわけです。
ハラハラドキドキの日曜日の1時間にはなるかもしれないし、テレビ的には劇的な勝者の誕生の瞬間かもしれません。けれど、それではやはりスポーツとして正当性を欠くと思うんですよね。なによりそんな勝ち方でオジエもファンも心から喜ばないのでは?
ヤルモ・レウティネンが考えたという、金・土曜日の2日間の競技を行って土曜日にラリーの勝者を決めて、日曜日は選手権のためのエキストラポイントを与えるためのエキストラステージにするというアイディアは、ラリーというスポーツとしての重要なエッセンスを残して、しかもテレビ番組を成立させるという点で着陸地点としてはいいのかも。
でも、昨年から今年これまでに17回行われたパワーステージでオジエは10回勝っています。勝率およそ6割・・・それが劇的な勝負なのかな? 必ずしもドキドキのエキストラステージにならないような気も・・・。