いよいよポーランドで後半戦がスタートするので、今日は、ドライバー選手権の行方について考えてみました。いまのところ、選手権リーダーはセバスチャン・オジエ(141ポイント)、2位はティエリー・ヌーヴィル(123ポイント)、3位はオット・タナク(108ポイント)、4位はヤリ-マティ・ラトバラ(107ポイント)と続き、オジエとヌーヴィルのトップ2人による争いとなっています。
ヌーヴィルは開幕2戦でクラッシュするという最悪のスタートをしたのもかかわらず、7戦を終えてオジエまで18ポイント差まで迫ってきています。スウェーデンを終えてオジエに36ポイント差を付けられていたものを、そのあとの5戦で115ポイントを加算、オジエとの差を半分に縮めたのですから、いまの勢いがあればあと5戦で追いつく計算も成り立ちます。
ヌーヴィルの開幕2戦とそのあとの5戦をふり返ると興味深い事実が浮かび上がってきます。
ヌーヴィルは開幕戦モンテカルロではクラッシュするまでオジエに対して50秒もの大差をつけてリードを奪っていました。スウェーデンでもヤリ-マティに対して43秒のリードをしていてつまらないミスでリタイアとなっています。この開幕2戦でリードしたステージは23SSに及んだにもかかわらず、そのあとの5戦ではわずか7SSをリードしたにすぎません。
彼はこの5戦ではともに表彰台を獲得して、うち2回は優勝を飾ってはいますが、リードしたステージの数字からも、優勝することより、より手堅い結果を優先してきた戦略があったことが読み取れます。無理して追わなくても、すぐに追いつけるという自信がヌーヴィルのいまの強さを支えているのでしょう。
オジエは逃げることのプレッシャーなんて感じているでしょうか。いまはまだそうではなかったとしても、勝負どころでのフィエスタの信頼性がキーワードになってくるような気がします。コルシカの油圧と電気系の問題、アルゼンチンのリヤデフ・・・オジエを苛立たせているのはそれだけじゃないと思うけど、それと僕は個人的には、ソフトタイヤがよりハードになったことがオジエのペースが上がらない原因になっているような気がします。
さあ、ポーランド、どんな後半戦のはじまりになるのやら!