やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

R5マシンは救世主。

新しいR5マシンがMスポーツのマニュファクチャラー参戦にとって救世主になったという先週末のニュース、なかなか興味深い内容でした。

R5はWRカーやS2000に比べて半額近く安いため、ガンガン売れているようです。まさに空前の大ヒット商品というわけです。しかし、この記事では触れていませんが、ただ台数が売れたからといって、それだけで救世主になったわけではないのです。今日はそんな話です。
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ラリーカーの製作には手間がかかります。R5だってそれは同じことです。いくら部品が安いからといって18万ユーロ(およそ2500万円)で売ってチームの利益はいくらなのでしょうか? 仮に1000万だったとしても、メカニック数人で百時間以上かけてこつこつと手作業で一台作っているわけですから、ビジネスとしてはあまりにも非効率、まさしく激安で儲けなしとなってしまいます。

しかし、ここに儲けのカラクリがあるわけです。マシンも安いし、ランニングコストも安い。なのでユーザーにどんどん走ってもらって、エアロや足回りをバキバキ壊してもらって、エンジンやギヤボックスのオーバーホールを定期的に行う契約にすることで、やっとビジネスとしてプラスに働くのだそうです。さらにエンジニアや腕利きのメカニックを現地に派遣するオプションもお好みで追加可能!(いや、縛り契約あるかな?) つまりこれは0円で売られる携帯電話がちゃんと儲けになっているのと同じ理屈なのです。

S2000マシンやWRカーはあまり回転がよくない商品だったそうです。ランニングコストも高かったので、ユーザーもなかなか乗らないし、レンタカー屋にとっては、せっかくのハイパフォーマンス・ラリーカーもガレージに置きっ放しにされたのでは最悪なのです。

パフォーマンスもいいし、価格もそこそこ。ユーザーにとってもレンタカー屋の親父にとってもハッピー。つまりそういう意味でR5はまさにラリー界の救世主なのです。


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