やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

カストロール・トヨタ・チーム発進!

といっても、これは南アフリカのお話。ラリーXモバイルのニュースでも何度か紹介しましたが、こちらがトヨタ・ヤリスS2000の2014年バージョン。
140311_yaris.jpg

先週、このような写真が添付されたメールニュースが届きまして、カストロール・トヨタ・チームは今年も新しい体制で南ア選手権に挑戦します、って。そうか、ヤリスS2000か・・・本当なら世界選手権にも今年から出てくるなんて、そんな話がありましたよね(遠い目)。

ご存じでない方に説明しますと、南ア・ラリー選手権は、欧州とはかなり異なる独自の規定と世界観のもと、フォード、VWのワークスチームが激しいタイトル争いを繰り広げており、もはや絶滅したと思われていたトヨタのワークスチームが現存(!)、その名も「Toyota Team SA」として選手権を戦っているのです。

欧州などのトヨタの現地法人はトヨタの子会社あるいは資本関係があるのに対して、南アフリカ・トヨタはそれには該当しないのだそうで、トヨタ本社のグローバルマーケとかモータースポーツ戦略とかのコントロール下にないため、もう好き勝手に、独自路線でやっているのだそうです。

「本社はラリーに復帰するの、しないの?」「ヤリスなの、どうなの?」みたいに世界中のジャーナリストからさんざん突き上げられている微妙な状況だったにもかかわらず、南アでは堂々と「ヤリスS2000」でワークス活動をしておりまして、あまりの体たらくに東富士のモータースポーツ部をイラッとさせながらも、どうにも手出しできなかったという経緯がありました。

もちろんこのマシンは南ア限定のホモロゲーションで、欧州などのインターナショナルな舞台で走るためのFIAホモロゲーションはもっておりません。

このマシンの存在を知ったあるトヨタ本社の偉い方が驚かれて、「こんなマシンは、トヨタじゃないよ」みたいなことを言っておられて、それは少しおかしな話かなと僕は思ったことがあります。

こんなカッコ悪くてすこしも勝てないヤリスS2000を野放しにしたくないというのなら、さっさとトヨタ本社はディーラーチームが参戦しても勝てるようなマシンを用意して世界中で誰でも買えるようにすればいいだけの話なのですから。
140311_yaris_2_.jpg

さて、今年のカストロール・トヨタ・チームの体制は、昨年のデビューイヤーで惜しくも優勝を逃しているジョニー・ジェンメルが引退したことで、リーロイ・ポールターとVWから引き抜いたヘルゲン・フェッケンの体制になるのだとか。

でも、昨年も全勝をさらったMスポーツ製のフィエスタS2000を前に、どうにも南ア開発のヤリスS2000が苦戦するのは目に見えているわけですが、「がんばれ、南ア・トヨタ! もうすこし待ってろよ」と、遠い日本から声にならない声で僕は叫ぶのでありました。


« ソンブレロとカウボーイブーツ。
エル・チョコラテでポロR WRCは220馬力だった。 »

カテゴリ別ニュース

最近のブログ

アーカイブ