本日公開されたフォーカスで、ミシェル・リザンが、アルゼンチンで優勝したヤリ-マティの印象に残るコメントを紹介しています。
「ノートが完璧に仕上がっただけじゃなく、読み上げる調子が僕のドライビングのリズムに、完璧にシンクロしてた」
「ミーカのおかげだ」とイベントの間に何度も口にしたヤリマティ。ミーカ・アンティラとのコンビは今年12年目。本当にいい関係に二人があることがうかがえます。それにしても「完璧にシンクロ」ってすごい。
オジエ8年、ローブ8年、グロンホルム6年、ペター5年、バーンズ11年、マキネン7年、マクレー9年、オリオール11年、カンクネン1年、サインツ3年、ビアジオン9年、サロネン8年、ブロンクビスト6年、ミッコラ7年、ロール3年、バタネン3年。
これらが何を表しているのかというと、初めてチャンピオンになったとき、コドライバーとそれまでに何年連続して組んできたかの一覧でございます。
80年以降にチャンピオンになった全16人。多少例外はあるかもしれませんが、概ね、5年以上の歳月を同じコドライバーとともにした人だけにチャンピオンの可能性があると言ってもいいのかもしれません。
たしかにペースノートはドライバーのものです。何年にもわたってステージの癖を書き加え、修正して練り上げたものですから、隣に誰が座ろうと正確に読んでくれればいいわけです。しかし、これらを見ると、どうも「誰でもいい」と考えているレベルでは、チャンピオンになれないことがわかります。コンビをくるくる変更していたら、「完璧にシンクロ」なんてほど遠いのでしょう。
ある意味、生涯この人しかいない、その覚悟と決意があるかどうかが、ドライバーの運命を決めるのかもしれません。
そういえば、アルゼンチンを終えたばかりの昨夜、ミケルセンが突然、オラ・フローネとの2年ぶりのコンビ復活を宣言しました。ヤリ-マティ、セブ、同じチームにいるドライバーにあって、自分にないもの。あちこち回り道をして、彼もそのことに気づいたのかもしれません。