やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

動き出した、ジャパンとチャイナ。

どうやら、内モンゴル・チャンイェーでのWRCチャイナの開催は消えたみたいですね。やはり北京市近郊の杯柔区(懐柔/ファイロウ)での動きがあるようです。
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6月にファイロウで中国ラリー選手権第2戦北京ラリーが行われますが、ただし、これはターマックイベント。WRCプロモーターの言う、「時間的に見てかなり大胆な試みが必要」というのは、近隣で新たにグラベルステージを探すことを意味しているようです。1999年にファイロウで行われたWRCチャイナのステージも近くのようですが、近代化の波で未舗装の道が残っているんでしょうか・・・。

チャンイェーは、かつてシルクロードのオアシスだけあってその雄大なロケーションは世界選手権にふさわしいと高い評価がされていましたが、やはり遠かったのでしょう! 北京から直線距離で1400km。エアカーゴではなく陸送で片道3日かけて物資を運ばなければなりません。中国市場を狙うシトロエンやVWでさえ、露骨に嫌そうな雰囲気を漂わせていました。しかし、北京から80kmのファイロウなら文句なしでしょう。

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チャンイェーは、2014年のWRC開催を目指して2013年にWRCキャンディデートイベントを開催しています。これまでに開催の実績がないイベントは「立候補」して、実際のイベントでFIAインスペクション(公式な視察)が行われ、WRCにふさわしいかどうか試験を受けるわけです。記者発表のパネルにも「WRC」のロゴがプリントされて、主催チームもやる気満々でした。

しかし、2013年にキャンディデートイベントとして開催されたチャンイェー・ラリーには、マニュファクチャラーの偵察は多数訪れましたが、FIA関係者が不在という摩訶不思議な状況だったようです。お互いに是が非でも中国でのWRC開催を実現させたいと笑顔で握手しながらも、このときは腹の探り合いがホテルで行われただけなのかもしれません。

ブラジル、インド、南ア、サウジアラビア、ケニアという新たにWRC開催を狙う国が数多く控えているだけに、WRCプロモーターだって「日本なら2017年開催もできる!」と言いながらも、けっして日本開催を焦っているわけではありません。

いまのカレンダーを考えたら、アジア開催枠は一つかもしれないし、そうなればたった一つのスロットを巡ってチャイナとジャパンは争うことになります。

あるいは、今回のラリージャパン交渉開始という発言は、チャイナ関係者にゆさぶりをかけるためのもの? これはもうオリンピックの招致と同じで、高い次元での交渉が必要になりそうです。


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