ゴール後、ミークが涙ながらに、何をさておき伝えようとしたことはマクレーへの思いでした。何人かの読者の方に、ゴールシーンに胸が熱くなったというメールをいたただきました。返事できなくてすみません。本当にそんな感動的なゴールでした。
彼は最終日、プレッシャーはまったくなかったと言ってます。そんな鉄の心をもつ人間が、ストップコントロールのボードを見たときに、それまでためていたものが一気に爆発して泣いちゃうものでしょうか、なんて一瞬思ったけれど、僕らが言うプレッシャーと、彼が長年にわたって抱えてきた「結果を出さなければならなかった」というプレッシャーはかなり質が異なるものなのだということははっきりわかりました。
ミークはラリー前、「今回はミスをしないことだけに集中する」と語っていました。それを聞いて僕らは(おそらくイブ・マトンも)てっきりスピードを抑えて、完走を狙う走りに徹するのだとばかり思っていました。しかし、それが、まさか「今度こそミスをしないで勝利を狙う」という意味だったなんて!
ラリー最終日、きっとコリンもミークのそばで彼の決意を見守っていたはず。コリンの存在を感じたからこそ、彼は最初にコリンへの感謝を述べたのだという気がしました。おめでとう、ミーク! まじ、泣いた!