チームマネージャーがついつい愚痴りたくなったティエリー・ヌービルの不振。たしかにここしばらく集中力を欠いたようなラリーが続いているように思います。
旧スペックのマシンながらスウェーデンで2位に入って、このときにはたしかに勢いもあったはずです。調子を崩したのはいつ? その直後のメキシコから振り返ってみると・・・
メキシコ:初日、オジエの数秒後方につけるいいペースをみせている際にクラッシュしてデイリタイア。
アルゼンチン:4位フィニッシュ目前でパワーステージで激しくクラッシュ。
ポルトガル:タイヤ選択をミスして遅れたあと二日目のオープニングステージでクラッシュ。
サルディニア:3 位表彰台を獲得したものの、15SS連続してラリーをリードして2位に入ったパッドンの影に隠れてしまう。
ポーランド:2日続けてのタイヤ選択のミスでペースが上がらず最終日に大きなクラッシュ、どうにか6位でゴール。
フィンランド:シェイクダウンでクラッシュ後、ペースに苦しみながら4位。
ドイツ:昨年優勝したイベントでありながら、ショートステージで1回だけ2番手タイムを記録した以外、トップ3のタイムは一度も出せず、ソルドとの接戦に負けて5位に・・・。
なにかと勢いに勝るチームメイトと比較されることが多くなったヌービル。たしかにサルディニアのパッドンは目をみはるものがありましたが、走行ポジションに勝る彼とのペースを毎度比較されてもねえ。ましてドイツはヒュンダイの選手権2位という目標をチームプレーとしてきっちり果たしたわけですから・・・。
しかし、7戦で5回のクラッシュというのは、やはりチームとしてはおもしろくない話ですし、エースとしての存在感に欠けるラリーが続いていることはたしかなように思います。
「本当だったら、いまごろニューマシンが投入されて、VWと優勝争いできているはずが、せいぜい3番手タイムがいいところじゃあねえ・・・」なんて心の叫びも聞こえてきそうな気もしますが、ここは、言い訳抜きにして、パッドンのホームイベントでどっちが上なのか、きっちり証明しないといけないでしょう。
それとも、気持ちがついてこないのは、ニューマシンの感触があまりよくないから?