やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

大越野をめざして。

208 T16に続いて、ダカール・ラリーへの復帰、このような時代にリスクの高い新しいモータースポーツにチャレンジする決定を下したプジョーに正直びっくりしました。いわゆる自動車の歴史ともいえるメーカーが販売で苦境に立たされ、それなりにWRCについても影響を受けているなかで、名門という伝統を守るために、よりによって大きな賭けに伐って出たな、と。
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プジョー・ブランドの最高経営責任者(CEO)、マキシム・ピカによれば、ダカール・ラリーへの復帰には遠からず中国市場も関係しているようです。本日のニュースによれば、ピカは2008クロスオーバーの販売における重要な市場として、ラテンアメリカと中国と名前をあげています。なるほど、やはり中国なのですか・・・。

PSAグループの経営再建に今年、中国の東風汽車から8億ユーロの資本が入ったというニュースは記憶に新しいところです。シトロエンのWTCCドライバーに中国人ドライバーが抜擢されるなど、異例とも思えるこの起用からもPSAグループの意識が相当、中国市場に向いているとも見て取れます。

しかし、中国資本がPSA全体の経営を掌握しきったわけではないですから、それだけでこのような中国依りの新しい方針が決定されたのではないと思います。海外進出の遅れによって欧州債務危機の直撃を受けたPSAグループが、まさにサバイバルレースで生き残るために今後の市場のメインターゲットを中国においたのでしょう。そしてその戦略を推進する柱の一つとしてダカール参戦が決定されたのかもしれないなあーと今日のニュースを読んで思ったわけです。

そして、ダカール+中国というキーワードがでてくれば、とうぜん、あの記事を思い出す人もいるでしょう。2012年12月にラリーXモバイルが掲載した「中国で世界最大級のクロスカントリーラリー開催へ」というニュースを覚えていらっしゃるでしょうか。

将来、走行距離20,000km、30日間にわたる、まさにダカール・ラリーを超える壮大なイベントをめざして中国大越野(チャイナ・クロスカントリーラリー)が誕生したというニュースに、どれだけの自動車メーカーなどが目をとめたのかわかりませんが、中国国家体育局が北京オリンピックと同じく肝いりで開催に向けて動き、国営放送のCCTV5が毎日ライブで13億人(!!)のマーケットに向けてテレビ中継を行うことがどれほどの効果を生むのか、まだ実はあまり事の重大さが伝わってなかったような気もするわけです。

4月20日に行われる北京モーターショーにおいて、ダカール・ラリーを走るプジョー2008DKRに関するさらなる追加情報が明かされるとされています。この参戦マシンそのものが発表されるかどうかわかりませんが、わざわざ北京と宣言したかぎり、なにかプジョーからサプライズな発表があるかもしれません。え? ペテランセル? うーん・・。

すっかりモータースポーツから離れてしまった三菱自動車も、そろそろパジェロによるレイド復帰に向けてアクションを起こしてもいいのでは? もちろん、中国の大越野をめざして!


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