やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

フォルクスワーゲンの長期参戦がもつ意味。

フォルクスワーゲンが2019年までの長期参戦をコミットしたことについて、今日はじっくりと考えてみました。

シュートアウト(順位決定戦)の最終日導入をふくめた新しいルールがどうなるのかまだ見えない状況ではVWは将来に関する決定することはないだろうというのが、これまでの見方でした。私もそう考えておりました。

ましてや2011年にVWのWRC参戦を決めた開発部門の取締役、ウルリッヒ・ハッケンベルグはいまやアウディモータースポーツに移り、新しい開発部門のトップとなっているハインツ-ヤコブ・ノイサー(写真左)がどのような決定を下すのか、誰にもまったくわからないとされていたのです。しかし、火曜日に長期参戦の発表を行ったのは、他ならぬノイサー自身でした。
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しかも4年間というとてつもなく長い期間の継続宣言です。

私はノイサーがどのような畑を歩いてきた人物なのかよく知りません。しかし、選手権の将来が約束されているならまだしも、テレビを中心としたメディア改革もこれからですし、2017年から導入されるトップカテゴリーの車両規定がまだ明らかにされてない以上、ふつうであれば長期的な投資は困難というのがよりよい判断になってもおかしくなかったのでは・・・。おそらく新たに参戦を決定したとき以上にやっかいで複雑な議論を経たうえでの決定だったと想像します。

ひとつだけたしかなことはこの決定によってこれまでVWモータースポーツのヨースト・カピトとWRCプロモーターが進めてきたWRCのメディア改革にむけた動きも急加速することになるはずです。

カピトはこれまで同じ場所にとどまっていたのでは何も変わらないとWRCの変革を強く求めてきました。どのような道を選ぶにせよWRCが変わらなくてはならないのはまぎれもない事実であることは、我々もメディアの一端として理解しているつもりです。

誰だって危険な賭けなどしたくありません。しかし、保守的な考えでどうどうめぐりするばかりで変革の具体的なアイディアの提案とWRCの継続をコミットできたメーカーがどこかあるでしょうか。VWがWRCの将来を信じて、世界の他のどのメーカーも踏み出せなかった第一歩を踏み出した以上、我々も、ヨースト・カピトが熱っぽく唱える、クソッタレの「テレビのために最適化された新しい選手権」について、敬意をもって再度向き直さなければならないと考えます。

長期参戦を企業がコミットしたことは、これはVWの世界に向けた約束なのだと解釈してもいいでしょう。「我々は続ける」と宣言し、そのうえで「シュートアウト以外に他にいい考えがあるなら教えてほしい」と彼らは世界に向けて語りかけているのです。

彼らによってラリーのルールは変わるかもしれません。しかし、それでも世界ラリー選手権は生き残り、過去の栄光も未来に継承されるのです。VWの長期参戦はそういう約束に他ならないのです。


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