ヤルコ・ニカラがすごく速いドライバーだということをきっちり語りたいのですが、うまく説明できません。彼が制したメジャーイベントが見つからないからです。
あたりまえのことでありますが、どれだけ速く走ってもラリーをきっちりと完走しないとリザルト表には残りません。2011年WRCフィンランド、インターコンチネンタル・ラリーチャレンジ(IRC)スコットランド、とんでもない速さでプロダクションカーカテゴリーでリードしていても、クラッシュしちゃっているので彼の速さはリザルトのどこにも残っていません。
IRCでも過去2回コリン・マクレー・フラットアウトトロフィーを受賞していますが、そのときもいずれも度肝を抜く速さをみせながらもマシンを壊してリタイアしています。
たしかに、あのタガが外れたスピードはコリンを思い出させるものがあります。コリンを発掘した「飛び道具好き」のプロドライブも、MINIのワークスドライバーとしてソルドやミークを起用する前に、ニカラを候補として検討したこともあったほどです。そりゃあ、誰だってあの速さ気になりますよ。
今週のフィンランドはフィエスタRS WRCでの初めてのラリーとなります。今回も100kmに満たないレベルのテストしかできてないですが、そこそこの走りで完走するより、一発の衝撃的な速さをみせてほしいものです。それじゃあ、またクラッシュしちゃうかもしれないけど、かっ飛ばしてほしい! できればトップ5、いやいや、一発で世界を変える速さをみせてほしい!
そろそろどれだけの可能性が底に沈んでいるのか見てみたい思っている人はきっとすごく多いはず。