やっぱりラリーが好きなのだっ!〜編集代表のラリーな日々ブログ〜

TTEサービスバン「Merc」。

この週末にドイツで行われたヒストリックカーイベント、ADACアイフェル・ラリー・フェスティバルにはヒストリックラリーカーだけで150台、そのほかのサポートにも名車・珍車が大集合してすごく盛り上がったようです。

そのなかでもTMGがカローラWRCとともにもちこんだサービスバンがすごくいい!
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これは懐かしい! しかもレプリカじゃなくてホンモノ!

これはトヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)がむかし世界選手権のサービスで使っていたサービスバンです。ユハ・カンクネンとディディエ・オリオールの名前が書かれているので、94年か95年に使われていたサービスバンのようです。
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こんなクルマ、ケルンのファクトリーに残してあったんですね!

TTEには当時、大きく2種類のサービスカーがあり、彼らが使っていたラジオのコールサインで呼ぶなら、ちょっと大きなドイツ製MANというトラックの「Man」と小さなメルセデス製のバンの「Merc」の2種類がありました。

写真はボディに2番と描かれているので、ラジオコールサインでは「Merc2」と呼ばれていたバンです。

現在ではサービスパークのみでしかラリーカーの修理を行うことができませんが、かつてはチームが好きな場所でサービスをすることができました。このバンが使われていた90年半ころは、全チームが同じ場所でサービスを行うことができるよう、主催者がサービスエリアをつくっていた時代でしたが、当時のルートはいまと異なり同じステージをループするスタイルではなかったため、いくつものサービスを介しながら、どんどんどんどん遠いところへと移動していく形をとっていました。

そこでこのように機動性のいいサービスバンが修理用のパーツを満載して大活躍していたわけです。ハイスピードで移動するラリーカーを追いかけるためには、もちろん複数のサービスバンがルートを先回りする必要がありましたが、サービスバンのドライバーだってただ者じゃない腕前が必要でした。

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この時代のTTEの欧州イベントのサービスは3〜4台のMercで回していました。ケニアでは大小あわせて10台ほどが必要だったでしょう。当時のTTEのサービススケジュールブックを見ると、Murray、De Jong、Mullenといったベテランドライバーがいたようです。

TTEのメカニックたちがケルンコマンドと呼ばれた腕利き揃いだったように、サービスバンが時間どおりにサービスに辿り着くことができなければラリーカーはリタイアとなるため、サービスバンのドライバーとはいえ高い意識をもったプロだったことは言うまでもありません。

私はサービスバンがサービスに辿り付けない事件に遭遇したことがあります。コルシカのつづれおりのハイスピードセクションでプロドライブ・スバルの青いサービスバンが崖下に転落。事故現場でドライバー2人とも無事な姿を見ましたが、即、クビを宣告されたため二度と会えませんでした。

サービスバンのリヤのゲートを開けると左右にはサスペンションやらナックルやらブレーキやら、さまざまな交換パーツをぎっしり収めた棚があって、天井には長尺ものとなるエキゾーストパイプやプロペラシャフトがタイラップでくくりつけられていましたし、もちろんスペアのトランスミッションやターボもごろごろ積まれていました。

いまラリーカーのパーツを満載したこのサービスバンとともにヒストリックラリーカーを所有していたら神ですね!


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