ラリー・ドイッチュランドから登場のレインタイヤ。ターマックではWRカードライバーは2番目のオプションとして8本まで使用可能となります。
これがパイロットスポーツFW。
「フルウェットで使ってくださいね」と、わざわざ断りをいれるようにミシュランはFW(=フルウェット)とネーミングしています。つまり、これはオールマイティなレインタイヤというより、フルウェット(!)専用タイヤなのです。
しかもミシュランは、モンテカルロで使われるスノータイヤと同じように排水性を高めるために溝が深いと説明していますが、僕にはモンテカルロで使われるスタッドなしのスノータイヤ、パイロットスポーツ・アルペンそのもの(!)に見えます。
こちら中央がパイロットスポーツ・アルペン。
FWはトレッドパターンもまったく同じように見えるだけでなく、スタッドレスタイヤの特徴でもあるサイプがブロックに切れ目として入っています。つまりフルウェット専用タイヤというよりスノータイヤそのもの??
そんなタイヤをちょっと湿った程度のステージで使ったら、距離がもたないことは明らかです!
異常気象のせいかどうかわかりませんか、さいきんラリーの週末に大雨が降ることがかなり多くなったような気もします。昨年のフランスもドイツもヘビーウェットとなるシーンがありました。引退戦フランスでクラッシュしたローブ、本社重役が勝利を待っているドイツでもオジエがクラッシュしています。
ミシュランは、レインタイヤの導入については、この二人からの強い要望があったとわざわざ実名入りで断りを入れています。たしかにこのタイヤがあればフルウェットでもアクアプレーニングの危険はないかもしれません。けれど、残りのループで雨が止んでしまったら・・・?
このタイヤの選択には勇気が必要になりそうです。