ヒュンダイが先月末、初のWRC優勝をお祝いしたそうで、パーティではヌービルのエンジンフードに記念の寄せ書きがされたそうです。
シェイクダウンでコースオフした畑のブドウでつくられていたワインで祝杯をあげ、もっと大きな目標へのチャレンジを誓うことになったそうです。
ペターのワインのようにこの畑のワインも記念に売り出されるといいですね。
ところで、ナンダンや新しいスタッフたちにとっては参戦一年目かもしれないけれど、ヒュンダイ・モータースGmbHのチョイ社長にとっては、1999年にMSDとともに参戦して以来15年ごしの悲願達成だったことはご存知ですか?
あのとき、MSDと開始したアクセントWRCプロジェクトに、チョイさんは若手ながら韓国側の中心メンバーとして最初から関わっていました。
誰が悪いというではなく、このプロジェクトはあらゆる点でただただ抜け穴だらけだったわけですが、一度、出会い、そしてスタートしてしまったプロジェクトは、後悔しても戻ることさえ許されずに、迷走して空中分解に終わるしかありませんでした。
こうしてヒュンダイとMSDとの最初のチャレンジは、チョイさんにとっては苦い過去になったともいえるし、日本では黒い歴史のように言われることがあるけれど、それでもチョイさんは逃げなかったんです! そして長い時間をかけて、周到な計画のもとで完璧なチームとマシンをつくって帰ってきたんですよ。
一年前、誰もがヒュンダイになんてできっこないと笑っていました。これほどドラマチックで、恐ろしい決意を秘めた復活の物語はないと僕は思う。