世の中には挫折も知らずにスマートなサクセス・ストーリーを歩むドライバーもいるわけですが、それとは真反対に苦労ばかりの山あり谷あり人生の人もおります。まあ、100人いれば、どうしたって99人の敗者がいるわけですが。
本日のニュースで紹介した、アイルランドのキース・クローニンもさしずめ後者にあたるわけですが、どうしても見過ごしておけない速さをもったドライバーの一人なのです。
(イケメンに負けるな!)
昨年のシトロエン・トップドライバーシリーズでセバスチャン・シャルドネに敗れ、そのあとブログも更新されず、あー、今度こそ消えちゃうのかなーと思っていたのですが、ほぼ10カ月ぶりにコーク20ラリーにシトロエンDS3 R5で出場し、そして来季ふたたび世界を目指すというのです。
彼はこれまでに一度消えかけたことがあります。2009年に23歳でイギリス・チャンピオンになり、その翌年も連続で王座を獲得しながら、2011年のシートを喪失、彼を走らせたイギリスのチームもその消息がわからないという状況を経て、2012年にイギリスで3度目の王座を獲得しています。たしか、一戦だけスポットで参戦の声がかかり、そこから速かったので、あれよあれよという間にチャンピオンになったのではなかったかな・・・。
クローニンは昨年、フィンランドのシトロエン・トップドライバーシリーズで優勝してポイントトップに立ったけど、終盤戦でターマックにシャルドネに負けたことを悔やんでいるのか、来年はターマック中心のプログラムをWRC2で組みたいとしているようです。
シトロエン・トップドライバーシリーズは今年、ジュニアWRCと併合される形となり、先週末、22歳のステファン・ルフェーブルが新しいチャンピオンになり、来年、DS3 R5でWRC2へのゴールデンチケットを手にしました。
フィエスタトロフィー、プジョー208カップ、シトロエンレーシングトロフィーといったジュニアのためのカテゴリーからも、今年も怒濤のように新しい才能が生まれ、さらなる上を目指して押し寄せてきています。
28歳のキース・クローニン、来年こそ正念場です!