南仏を襲っていた大雨の影響でラリー・デュ・ヴァールの開催が危ぶまれていましたが、どうやら初日をスタートしています。
土砂崩れや道路の陥没で昨夜、主催者は2つのステージのキャンセルを決め、サント・マキシムのサービスパークも水没していたほどなので、主催者たちは本当にヒヤヒヤだったと思います。
これはキャンセルとなったSS9。
まだ暗いうちから赤い目で飛び回っていたアラン・マエ組織委員会会長も、朝の段階では「どうなるかわからない」と答えていたようですが、昨夜は雨がほとんど降らず、コースコンディションの悪化がないことから、朝の記者会見でイベント開催を宣言しています。
というわけでございまして、奥さんのセヴリーヌとともに出場するローブもいきなり10kmのオープニングステージでトップタイムを出して、フランスチャンピオンのジュリアン・モーランに7秒以上の差をつけてスタートしています。
ローブは会見で「モンテカルロのために最初からヴァールへの参戦を計画していたわけではない」と語っていますが、12月ぶりに走らせるDS3 WRCと新しいミシュランタイヤのいいフィーリングをつかむことができるかどうかが、モンテにむけてかなり重要になってきます。
彼は引退戦のフランスで、雨のなか濡れたセンターラインでリヤタイヤを滑らせるという信じがたいミスをしています。6カ月ぶりに復帰したラリーでさえあのように感覚を失うのですから、1年ぶりの世界選手権がどうなるのか本当に気になります。
でも、そのような凡人スペクテイターの懸念を余所に、クリス・ミークも本日のニュースで、「そんな心配はまったく無用!」と語っているし、セバスチャン・オジエも「彼のことだから完璧な準備でモンテに出場してくるはず」とローブの復活をこれっぽっちも疑ってない口ぶりです!
土曜日からはまた雨の予報のため、主催者にとっては状況を見極めることが重要になるかもしれません。しかし、トリッキーなコンディションになるほどローブにとってはモンテの感覚を取り戻すためには好都合になるかもしれないね。
ほらほら、そんなことを書いているうちに、初日の2ステージが終わり、ローブのリードは11秒となりました。