チャイナ・ラリーのWRC復帰が不可能に思えるという現地の声が聞こえてきました。
キャンディデート(候補)イベントは北京郊外の杯柔(ファイロウ)地区で行われる北京・杯柔チャイナ・ラリーのようですが、ほぼ「当確」と見られるカレンダー入りについて、意外なことに中国ラリー関係者がこれを疑問視しているのです。
詳しくはニュースをお読みいただくとして、FIAによる公式のインスペクションが行われると言いながらも、当のイベントはラリーガイドにおいてキャンディデートを謳っていないという摩訶不思議から始まり、いくつかの点ですんなりWRC開催とは行かないようなのです。
とりわけ、北京近郊の杯柔だけではく、甘粛省張掖(チャンイェー)、APRCでお馴染みの龍遊(ロンユー)もそれぞれにWRC招致のために役人を接待したり、ネゴを行っているのでしょう。FASC(中国自動車スポーツ連盟)はいまさら北京1本に決めることが出来ないという裏事情もあるそうで、こちらが中国のWRC開催を阻む最大の障碍になるのかもしれません。ややこしい問題を解決するためには、もはや中国で2戦やるしかないようにも思えます。
・・・げ? まさか、そういうシナリオ?
すべてのマニュファウチャラーが新しいマーケットである中国のカレンダー入りに期待を寄せ、なかでもシトロエンについてはその是非が将来の参戦プログラムを大きく左右しそうなだけに、プロモーターとしては例えルールを変えてでも中国開催の実現にむけて動くはず。さあ、そこにFASCが中国でダブルヘッダー開催という恐ろしい提案をぶっこんできたら?
まずは龍遊でプレイベントとして市街地でロードショーをやって、その翌週に万里の長城の観光をしたあと、水〜金曜日に北京のターマックでチャイナ第1ラウンド、さらに土日で内モンゴルまで長距離輸送を行い(もち中国の予算でトランポと鉄道輸送)、翌週に張掖のグラベルでチャイナ第2ラウンド! うーん、やれないことはないな。これですべて問題解決であります!