マクレーが初めてチャンピオンになって20年目の今年、久しぶりにイギリス人ドライバーがラリーGBに優勝するという美しいシーンを頭に描いてみたのですが、雨でたくさんの水たまりができたレッキの画像をみていると、やっぱり今年もだめなのかなあーという気がしてきました。雨のウェールズ、後方でスタートするドライバーにいいことナシですもんね。
世界で一番難しいラリーはどこなのかという議論がされることがあります。フィンランド、モンテカルロ、コルシカ、GB、あるいはかつてのサファリ・・・。
世界一勝つのが難しいということであるのなら、GBで4連勝しているペターが一度も勝てなかったモンテカルロになるのかもしれないけれど、世界一難しい路面ということになるなら、僕は雨がしこたま降っているGBじゃないかという気がしています。
ペターが2002年から2005年まで連勝したあと、この10年を振り返ると、オジエ2勝、ローブ3勝、ラトバラ2勝、ミッコとマーカスが1勝ずつという具合にフランスとフィンランドが仲良く5勝ずつ・・・。こうして考えてみると、もっともこの難しい路面を知っているはずのイギリス人ドライバーがここで勝てないって、なんだか変な気がしますよね。
マクレーとバーンズが登場してイギリス黄金期となった90年代は、マクレー3勝、バーンズ3勝と、さすがに地元はこの難しい路面を知っているだけあって強いなあ、という時代でした。二人ともさんざん4WDラリーカーのスバル・レガシィでイギリス選手権を荒らし回ったあと世界選手権に巣立っていったわけだから、ウェールズでもイングランドでも、イギリスで行われる世界選手権ならどこだって敵なしになったのは当然だったのかもしれません。
しかし、いまは、イギリス選手権は4WDで行われてないし(来年からR5になりますが)、レッキも走行も限られているし、かならずしも地元出身ドライバーが地元から育ってないという現実をみても、イギリス人ドライバーがラリーGBで苦戦するのは当然のことなのかもしれません。
エヴァンスは去年のGBでは、初ワークスとはいえもう少しいいタイムがでることを期待していたのですが、滑りやすい路面に手も足も出ないでいたのでちょっと驚いたことを覚えています。
ガルセイニオグもダイフィも実家のすぐ近所の道なのに、仕事などの手伝いであっても走ったらレッキ違反にも問われちゃうわけなので、実はよく知らないって、なんだか皮肉な話!