パジェロがなくなる。これはランサーエボリューションの生産中止に続くショッキングなニュースです。

先日、関係者の方と話した際、世界的に燃費規制が進み、それに対応することが予算的にも困難という判断があったと聞きました。現行モデルは開発コード BKと呼ばれていて、次期パジェロはAKと呼ばれる高級SUVとして計画されていたそうです。しかし、日本でも自動車取得税が廃止され、2017年4月から燃費で税率かわる新税が導入されることになるため、そのような経営判断をせざるをえなかったようです。

僕も岡崎のR&Dに何度もお邪魔して取材しました。クルマがいろいろな技術者の思いをひろった小さな部品から組み上がって走りはじめるものだということを教えられたのは、パジェロとランサーエボリューションからでした。そんな思い入れもあるせいか、これらブランドが消えてなくなってしまったら、あるときは砂漠の真ん中で、あるときにはエンジンベンチ室で、あるときには厳冬の十勝のテストコースで、そのクルマの小さな部品を25年にもわたって磨き、つくってきた技術者たちの努力も証しもすべて消えてなくなってしまうような気がして、なんだかさみしいです。

レンジローバーやカイエンを超える三菱のスーパーSUVなんてみてみたかったよね。