オット・タナクがポーランドでいいタイムを出すのは昨年の例からも予想されていましたが、まさか5つものベストタイムを奪って、ラリーをリードして初日を終えるなんて!
たしかにポルトガルで新しいグラベルタイヤが投入されて以降、DMACKは明らかに変わったように思います。シェイクダウンでは3戦連続して2回目の走行まですべてトップタイムを奪っていますし、暑くなければサルディニアだってもっといい結果になっていたのかもしれません。
しかし、多少なりとはDMACKの耐久性がアップしたとはいえ、2回目の走行でクリーンな路面になるとタイヤの摩耗が加速するなど、やはりいくつかの条件が重なったときでなければ好タイムが出ないというスイートスポットの狭さが弱点であるような気がします。
今回のポーランドではそもそも砂質の柔らかい路面が小雨が降ってさらに柔らかくなったこと、さらには30km以上の長いステージがないこともDMACKにとっていい方に働いているのでしょう。高速ステージが彼に合っているのでしょうし、なによりも8番手という恵まれた出走順も味方しているのかもしれません。それでは明日の二日目は?
今夜から明日にかけて雨は降りそうにありません。午後2時という、ちょうどラリー最長のスタンチキの2回目のステージが行われる時間帯に最高気温は31度が予想されていますが、ここが勝負どころかな?
タナクは去年も39kmの2回目のスタンチキでタイヤを摩耗させて首位を失っています(ミシュランだけどね)。今年は25kmとすこしだけ短くなったことが、彼にとって有利に働いてくれることを願うばかりです。
タナクが勝てば59戦目にして初優勝、DMACKは2011年のデビュー以来初優勝、Mスポーツにとっては2012年のGB以来の49戦ぶり優勝(ワークスじゃないけど、かたいこと言いっこなしで!)。年間で6人の勝者が誕生するのは2003年以来13年ぶりの大事件です!
・・・・ところで、オジエが未勝利となればスウェーデン以来140日勝てないことになります。こちらのほうが大事件か?