DMACKマネージング・ディレクター、ディック・コーマックが、新しいWRカーはいくら380馬力であっても、そう速く走れないと指摘しています。せっかくパワーがあって、かえってタイヤの摩耗が進み、タイヤの使用本数の制約がある以上、ドライバーは飛ばしたくても飛ばすことはできない可能性があるというわけです。
しかも、コーマックによればFIAは一日にタイヤ1セットしか使えないレギュレーションを決めようとしているみたい! んな、アホな!
WRCスポーティングレギュレーションではこれまで、年々、タイヤの使用本数を減らしてきたけど、来年はさすがに増やすと思っていました。VW、シトロエン、トヨタ、ヒュンダイなど各チームだって2017WRカーのテストを始めていますが、みんなタイヤの摩耗なんか気にしないで、まるでステージごとにタイヤ交換する勢いでガンガン走っているし、あの迫力ある走りには、やっぱり相当数のタイヤは当然必要でしょ?
もし、一日にタイヤ1セットしか使えないレギュレーションが決まるなら、きっとカチカチに硬いコンパウンドで強化したブロックへの設計変更が必要になるでしょう。けど、摩耗しないタイヤってことは、グリップがないわけでしょ。380馬力のマシンにグリップがないタイヤだとかなり危険では?
コーマックの言うとおり、6000万円オーバーという高いクルマを走らせて、コスト削減のために1本3万のタイヤをケチるなんて、どんな世界選手権ですか?